[Dropbox]共有してもらったファイルが同期されない場合に確認するポイント – 2種類の共有

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島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
Dropboxには混同されがちな2種類の共有方法があります。
それらの違い、見分け方を紹介します。

この記事で想定している症状

複数メンバーで作業をするために、「誰かがファイルを更新したら、即座に他のメンバーのファイルも同期される」という状態を望んで共有したにも関わらず、下記のような症状が出る場合。

  • 他のメンバーがファイルを更新したはずなのに、自分のDropboxのファイルは更新されない
  • メールのリンクからDropboxサイトを見に行くと、他のメンバーが更新したファイルは更新されている
  • 更新されたファイルのダウンロードはできる
  • 自分が共有フォルダに新規ファイルを置いても、アップロードされない(メールのリンクからDropboxの共有フォルダを見に行っても、追加したはずのファイルが無い)
  • Dropboxから送られてきたメールのフォーマットが下記のようなスタイル
    shareLinkMail

「フォルダに招待」と「リンクを共有」

結論を最初に述べると、あなたを共有フォルダに招いた人が「フォルダに招待」ではなく「リンクを共有」してしまったのが原因です。
これは、受け手側ではどうにもできないので、招待してくれた人に状況を説明し、今度は「フォルダに招待」をしてもらうようお願いするしかありません。

受け手側しか経験したことが無い場合にはわからないと思いますが、Dropboxでフォルダを共有したいと思った時には、紛らわしい二つの選択肢があります。

inviteOrShare

二つの共有方法について、Dropboxのヘルプから引用してみます。

他の人とファイルまたはフォルダを共有するには – Dropbox
”Dropbox 内にあるファイルやフォルダを他のユーザーと共有するには、次の 2 つの方法があります。”

私の理解でざっくり説明すると、どちらも相手方がファイルをダウンロードできるようになる、という点では共通しています。

しかし、「リンクを共有」はファイルをダウンロードするだけで、アップロードはできない。見るだけの「オブザーバー」のような立場になります。

一方の「フォルダに招待」は、ダウンロードはもちろん、編集すればその編集結果が即座にアップロードされます。そのフォルダについて、「プレーヤー」として関わるような立場です。

ヘルプから、それぞれの方法の説明を引用し、もう少し個別に説明してみましょう。

リンクを共有

ファイルやフォルダにリンクするには – Dropbox

リンクを共有すると、その人はDropboxからファイルやフォルダをダウンロードできるようになります。
知人に写真を配ったり、自分が作った書類を参考までに誰かに見せる場合等に使うイメージです。

リンクを共有してもらった側がメールのリンクからDropboxのサイトを見に行けば、その時の最新版をダウンロードすることができますが、自分のDropboxにダウンロードしたものが自動で更新されることはなく、更新されたら更新後にいちいちダウンロードしに行かなければ最新版を得ることができません。

前半で紹介したとおり、このようなフォーマットのメールが届きます。

    shareLinkMail

メールのリンクをクリックすると、リンクが共有されたファイルの一覧がDropboxサイトで開きます。
勝手に自分のDropbox内に追加されたりはしません。

メールのリンク先サイトの上部には、「ダウンロード」ボタンがあり、クリックすると「.zipでダウンロード」「Dropboxにコピーする」の二つの選択肢があります。

zipDownloadDropboxCopy

Dropboxにコピーするを選択すると、自分のDropbox内にフォルダができますが、このフォルダは他のメンバーと同期されません。

フォルダに招待

他の人とフォルダを共有するには。 – Dropbox
”共有フォルダは、同じファイルを共同作業するグループに最適です。共有フォルダを作成して他のユーザーを追加すると、あなたと同じように他のユーザーの Dropbox の共有フォルダ内にもファイルが表示されます。フォルダのメンバーは誰でも、そのフォルダ内でファイルを追加、削除またはファイルに変更を加えることができます。”

フォルダに誰かを招待すると、それはプレーヤーの一員として追加したことを意味します。
招待された者がファイルを更新すると、Dropbox上のファイルも更新されます。
ファイルを削除するとDropbox上からも削除されます。

大して説明をせずに、Dropboxについて不慣れな人をフォルダに招待すると、大変な混乱を招くかもしれませんので注意しましょう。
なお、Dropboxは自動でファイルの履歴を取ってくれているので、30日ほどは遡って復旧が可能です。

フォルダに招待した場合は、こういうフォーマットのメールが届きます。

inviteFolderMail

「フォルダを表示」をクリックすると、私の場合は特に「ダウンロード」等の作業をしなくても自分のDropbox内に招待されたフォルダが作成され、同期が始まったと記憶しています。

きっかけとなる出来事

この記事を書こうと思ったきっかけとなった経緯を紹介しておきます。
興味のある方だけお読みいただければ結構かと思います。

私があるプロジェクトのメンバーになり、Dropbox経由のメールが届きました。
メール記載のリンクからDropboxサイトを開き、自分のDropboxフォルダにプロジェクトのフォルダをダウンロードしたものの、他のメンバーと異なり、私のフォルダの中身は同期されている気配がありません。

他のメンバーが見ている更新後のファイルが私のDropboxには無い。しかし、メールのリンクからサーバを見に行くと、サーバにはある。
サーバから新規にダウンロードすると、ダウンロードはできる。ただ、その後は更新されず、いわば一時点を切り取ってダウンロードした「スナップショット状態」なのです。
また、こちらからアップロードはされない。試しに共有フォルダ(と思っているフォルダ)に「新規テキストファイル.txt」を置いてみても、共通のフォルダへはアップロードはされない。
いわば、ダウンロード許可だけをもらえた状態で、毎回最新のものをダウンロードしようと思えばダウンロードはできる。

しばらくして「どうもおかしいね」という話になり、詳しいメンバーに聞いてみたところ「Dropboxには2種類の共有があるんだよね。紛らわしいんだけど」と教えていただけました。
その後、「フォルダに招待」で再度Dropbox経由のメールをもらい、今度は無事に同期されるフォルダが私のDropboxにも出現しました。

振り返ってみると、お互いに「フォルダに招待」のつもりで「リンクを共有」していたので、起こった出来事でした。

編集後記

というわけで、世の中に似たようなことで困っている人がいるのではないかと思って記事にしてみたものです。
特に、受け手側からは何が起こっているのか、何故そういう状態になっているのか、なかなか見えないので受け手側が判断できる手がかりを意識して書きました。

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