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[タスク管理]優先度では前に進まない – 大切なのはタスクの実行順

   

島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
先日妻の仕事が立て込んでいる時、「優先順位なんて付けられないよ」とぼやいていました。
それを聞いて考えたことをつらつらと書いてみます。

優先度方式の問題点

タスクに優先度を振って、優先順位の高いものから処理していく、一見すると理に適っているような気がしますが、実践してみるとなかなかうまくいかないことも多いです。
何がいけないのか考えてみました。

「どれも大事」状態になってフリーズしてしまう

目の前に複数の重要なことが並んだ場合に「どれも最優先」という判断しか下せないときがあります。
どれも重要で優劣などない、という状況。

でも、どれかからやるしかない

どれもが重要だとしても、一度に一つずつしかできないのであれば、先にやる物と次にやる物を決めるしかない。
どこかのタイミングでその決断をしないと、どれの実行にも着手できない。当たり前ですね。

リスクの神様 – Wikipedia

リスクの神様というドラマを観ているのですが、この中の決めゼリフの一つに「危機に直面した以上、無傷ではいられない。」というセリフがあります。
程度の差こそあれ、今回の優先度の話と似た話だと感じます。

結局、どこかの段階で決断が必要。
決断を省略しては前に進めない、ということ。

優先度はインフレし易い

多くのタスク管理ソフトに「優先度」の項目がありますが、案外使いにくい項目だと感じています。
ここには、優先度というものがインフレしやすい性質がある、ということが原因の一つだと思います。

例えば、優先度1~5まであったとしましょう。1から順に重要です。
優先度を使い始める時、1から使うと思うのですが、1が多くなってくるとだんだん用を為さなくなってくるので、1のうちの一部を2に変更する決断を迫られます。
元々は重要だったものの中から2を選び出すのは、なかなか悩ましく、時間と精神力を取られることも多い。
まさに「断腸の思い」で2軍降格の判断をくださねばなりません。

それでも、2も溢れてくると、2の中から3を選ぶ必要も出てきます。
忙しくなればなるほど、1に挿入されるタスクが増え、下に押しやるタスクの選別作業が増える造りですから、不毛です。

無限に数字を振れたら、問題はある程度解決する

1の上に0、0の上に-1を振ることができたら、管理の手間は多少減ります。
決断の容易さも多少改善します。
重要なものの中から「重要でないもの」を選ぶより、重要なものの中から「特に重要なもの」を選ぶ方が選びやすいからです。

こういう管理は、キチッと型にはまったWebベースのタスク管理ツールよりもExcelなどの自由度の高いツールの方が得意な気がします。
仕事のプロジェクト管理的なことをExcelで行っていますが、昔は「1」が最上位でしたが、今は「-3」くらいまで出現しています。
要は重要な順番に並べば良いので、並べ替えるための数字がマイナスになろうと、手間が少ない方が良い、という考え方です。

ちなみにTaskChuteたすくまにおいては、タスクの並び順は自由に並べ替えることができる造りになっているので、優先度の構造に由来する非効率な作業は発生しません。

優先度よりスターが好き

優先度は、上述のようにいろいろ問題を孕んでいますが、他にも問題があります。
優先度というシステムを準備する際には、優先度は1~3、1~5などの幅を持った形で設計されることがほとんどだと思います。
そうすると、クリックで優先度を設定しようと思うと、クリックして優先度の項目を開いた後、変更後の優先度(1とか3とか)を選択する必要があります。

スターの場合には、スターを付けるのも外すのもワンクリックで完結します。
手間が増えると使い辛くなるので、何事も楽なのが一番です。

大事じゃなくても、先にやらないといけないものだってある

優先順位だけでものごとを判断していると、足をすくわれることもあります。
例えば、日々継続して処理しておくべき仕事をため込んでしまうと、締め切り間近にはそれが緊急の仕事になってくるでしょうし、手間も多くかかったりします。

似たような話では「健康」や「家庭」も後回しにしがちですが、後回しにし続けているとどうなるか、皆さんのご想像のとおりです。
目先の重要事項にとらわれて無理な生活を続けていると、大事なものを失うかもしれません。

優先度だけで判断するやり方では、「優先度の高いタスクが常に居座っている状況」が続くと、優先度の低いタスクの順番がいつまでも回ってこない、という問題が発生します。
自分でタスクの発生状況をコントロールできる立場にいる場合にはコントロールすれば良いですが、コントロールできないところからタスクが降ってくる場合には、これらの「自動的に先送りされてしまったタスク」が炎上する構造がある、ということを理解しておく必要があります。

タスクシュート式はルーチンの管理も得意

タスクシュート式のタスク管理ソフトである「TaskChute」も「たすくま」も、リピート設定がとても充実しています。
優先順位が高くなくても、毎日やることで生活がスムーズに回るような習慣の管理も、タスクシュート式に任せればうまいこと回るのです。

これは、優先度が低いものも当日になるとタスク一覧の俎上に上がってくるので、skipするかしないかの決断を自然と迫られるからです。
タスクシュート式においては、全てのタスクに見積り時間を振るので、作業が今日で終わりきるのかどうかがはっきり見えます。
それによって、作業開始前に「今日はこれはやらない」という決断を迫られます。

タスクシュート式を運用していると、「先送りという尊い犠牲」の上に今日のタスクが組み上がっている、ということをよく意識させられます。
今日先送りしたタスクがどこまで先送りに耐えられるか、ということは、意識しておかないと火を噴くことがあります。

タスクをリニアに並べるには、やはりタスクシュート式

タスクシュート式に興味が無い方は「またタスクシュートか」と思われたかもしれませんが、「タスクを上から順に並べて、上から順に片づける」という思想で作られたタスク管理ソフトは意外に数がありません。

他ツールについての考察

Todoistはタスクの並べ替えが自由自在という部分において注目に値するのですが、階層構造も複数の階層を連ねることができてしまうので、逆に「一日のデザイン」という思想は無いと感じます。

Toodledoではサブタスク内のタスクは自由に順番を制御できるので、タスクシュート的な使い方もできるとされています。
タスクシュート的な使い方をするためのブックマークレットの類も充実しており、Webにも多くの実践例が見つかります。
ブラウザでタスクシュート式を実践するのであれば、一番最初に検討すべき選択肢でしょう。

どちらのツールにおいても階層構造を作ることができるのですが、私は「階層構造はタスクの整理のために使いたい」と考えてしまいます。
それを崩してまでこれらのツールの中で「タスクシュート式」を実践しようと思えず、それらのツールで整理した物をTaskChuteたすくまに流し込んで「タスク実行環境」を整えるようにしています。

タスクの二重管理?

ToodledoからTaskChuteにタスクを流し込む、これは一見するとタスクの二重管理に見えるのですが、役割が違うというか、フェーズが違うものを実は扱っています。
私が今考えた例として、パーティーで複数の料理を出す場面を想像してください。

料理A、料理B、料理Cのそれぞれのレシピや、食器のことやお客さんの対応など、カテゴリごとにタスクを管理するのがToodledoのフェーズ。
ここまでは直感的にわかりやすいと思います。

次に実際にどのようにとりかかるか考えます。
料理Aを作ってから料理Bを作って、その後に料理C、と作って行けば考えることは少なくて済みますが、料理Aは冷めてしまうし、延べ時間として長い時間がかかります。

ある程度料理をする人であれば、料理ABCを並行して作ることを検討するでしょう。
すると、それぞれの料理の工程を踏まえた段取りが必要になります。
この段取りのフェーズで使うのが「タスクシュート式」のツール。

Toodledoから全てのタスクを取り込み、それを並べ替えて「どの順番でタスクを実行していけば、一番効率良く全てが終わるのか」を組み立てます。
Toodledoの時点でタスクがきちんと収集されていて、それらが漏れなくタスクシュートに流し込んであれば、上から順に片づけていけばパーティーの準備はバッチリ、という寸法です。

もちろん、想定外のことまではバッチリとはいきませんが、「段取り八分」という言葉があるように段取りさえできていればたいていのことは臨機応変に対応ができるものです。

編集後記

リスクの神様のCMに日本大学危機管理学部のCMが毎回あるのですが、興味をそそられます。
金融商品なんかで特に感じますが、利益のあるところリスクがある、逆もまた然り。

今更入学したいとも思いませんし、自分が高校生だったときに入りたいと思ったかどうかはわかりませんが、人生を生き抜いていく上で役に立つスキルを学べそうな学部だな、と思います。

ちなみに金融商品とリスクについて私が学んだのは勝間和代さんのこの本です。

たまたま義母の本棚にあったのを借りて読んだ本でしたが、良い出会いでした。
この本をきっかけに私の金融リテラシーはほぼゼロからある程度の水準まで上がったと感じています。
もっと早くに読んでおきたかった本のうちの一冊。

関連記事

[タスク管理]私の考える「タスク管理とは何か?」 | 流れるような一日を

今回の記事と同様、タスク管理についての観念的な話です。
私がタスク管理をどう考えているのか、どこが便利だと思っているのか、そんな話。

[TaskChute]「なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか? 「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術」を読みました | 流れるような一日を

今回の記事でも「タスクシュート式」と「TaskChute」と使い分けて書いたつもりですが、実は違うものを差しています。
カタカナで「タスクシュート」と表記される場合には、時間術としての「タスクシュート式」を表しますが、アルファベットで「TaskChute」と表記される場合には大橋悦夫さんが開発したExcelマクロのツールを表します。
TaskChute」や「たすくま」は、タスクシュート式を実践するためのツールの一つ、という位置づけになります。

この「タスクシュート式」時間術についての書籍が「なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか? 「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術」というわけです。
TaskChuteの使い方などに割いているページはほとんどありません。

[TaskChute]TaskChuteの魅力 – そもそもTaskChuteってどんなツール? | 流れるような一日を

私の考えるTaskChuteの魅力について整理した記事です。
この中で「そんなにギチギチに計画立てたら窮屈じゃないの?」という想定問答を書いていますが、それについては最近(2015年8月)佐々木正悟さんが興味深い反論を書いておられます。

時間活用の上限に迫る | シゴタノ!
「事前にどうするかを決めておく」のは自分自身なので、「事前に決めておいたとおりにするのは自由がない」というのは、私には論理的ではないように思えます。 かつて書いた本について「予めプログラムしたとおり …
”「事前にどうするかを決めておく」のは自分自身なので、「事前に決めておいたとおりにするのは自由がない」というのは、私には論理的ではないように思えます。 かつて書いた本について「予めプログラムしたとおりに動くなんて、囚人と同じではないか」と批判されたことがあります。がんじがらめ感の強さを物語っているわけですが、そうはいっても囚人は他人の決めたプログラムに従わされるのであって、自分で勝手にプログラムを定める権利がない点で大いに違っていますし、囚人はプログラムに逆らうことができないという点でも違います。”

自分で決めるのだから、囚人とは違うし、囚人と違って自分で決めたことを無視したってかまわない。
なるほど。

[司法書士]司法書士業務とタスク管理の親和性 | 流れるような一日を

司法書士の仕事は、一つの仕事に一日かかりっきりになることよりも、様々なフェーズにある複数の案件のごった煮、みたいな状況の方が多いです。
上述のパーティーの例えの中の料理ABCのように、「今日やらないといけないもの」を全部洗い出して、並べ替える作業が不可欠です。

特にうちの事務所のように「法務局に一日に何度も行ったり来たりできない」立地の場合、複数の案件のフェーズの把握、やるべきことのリストアップができていないと仕事になりません。

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  1. […] この記事は「流れるような一日を」より転載しています。 […]

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