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[司法書士試験]過去問派vs.テキスト読込派

      2014/02/24

medium_6715184089 photo credit: United Nations Photo via photopin cc

どちらが優れているという話ではなく、タイプの問題ではないか

平成25年度司法書士試験合格者の坂根(@sakane0958)です。 勉強法には一家言あります。

先日、「[司法書士試験]兼業受験生の勉強スタイル」という記事を書きましたが、その中で過去問重視の勉強スタイルの話をしました。
ただ、過去問重視が誰にでも当てはまるわけではないと思っています。

出典を忘れてしまい、正確な引用をすることができないのですが、数年前にこういう話を目にしました。

テキストを読む勉強が得意なインプット型、問題を解くことで知識を習得する方が得意なアウトプット型、その傾向の強い弱いが人によってある。
無理をして自分に合わない勉強法に自分を合わせるより、自分が得意とする方をメインに勉強法を組み立てた方が良い。

これを読んだ時、「ああ、なるほど自分はアウトプット型だ」と思ったのを覚えています。

自分の過去の事例を振り返ってみて

例えば高校の生物の教科書を読んでも、読むだけではなかなか覚えられないのですが、問題集では同じ所を2,3回もやれば覚えられました。
おそらく、教科書の中で重要な部分とそうでない部分を見分けるのが苦手だったのだと思います。
問題集で問われる部分は、そもそも重要で試験によく出るところですから、そういう部分から優先的に覚えられるのも、横着な私に合っていたとも思います。

他にも、英語でDUOという「例文で熟語や英単語を重複無しで覚える」コンセプトの英単語集が流行り、当時私もCDまで購入して取り組んだことがありました。
しかし、どうにも苦痛だったのを覚えています。

私にはDUOより、よく出る問題をザラザラ解く感じの即戦ゼミの方がしっくり来ました。
DUOと即戦ゼミは、それぞれ用途が異なるので単純な比較はできませんが、苦痛度の比較の話として。

インプット型でもアウトプット型でも結果は出せる

以下、インプット型とアウトプット型の比較を試みます。
一個人の経験と主観によるものですし、素人の考察ですので、目くじら立てずに読んでいただけると幸いです。

まず、私がぱっと思いつく範囲でも、司法書士試験において、それぞれどちらのタイプも合格という結果を出しています。

過去問重視派(アウトプット派)

テキスト重視派(インプット派)

過去問演習、テキスト読込それぞれのメリットデメリット

これも私の経験と主観による分析です。
人によっては感じ方に差があると思います。

過去問演習のメリット

  • 長期記憶
  • 調子に左右されにくく結果がはっきり残る
  • 実戦形式
  • 勉強量を定量しやすい
  • 区切りがつけやすい

テキスト読込のメリット

  • 幅広い知識をカバーできる
  • 高速回転が可能
  • テキストさえあれば勉強ができる

過去問演習のメリット

長期記憶

私の場合は、過去問を解き、間違えた問題について解説を読んだり、基本書に戻ったり、ということをする方が長期記憶に刻みやすいと感じています。
「また同じところで間違った!」という悔しさも、よく間違える問題の印象を強くします。

調子に左右されにくく結果がはっきり残る

私の場合、調子が悪いときはテキストを読み進めても頭に入ってこない時があります。
また、テキストの読み込みを開始してしばらくするまで、なかなかエンジンがかからないことがあります。
頭が動いていない状態でも、ページ数を進めようと思えば進みますが、身になっているのかどうか怪しいと感じてしまいます。

過去問演習でも調子の悪いときは、1問を解く時間が長くかかったりしますが、間違った問題は×の記録が残りますし、繰り返し回すうちに苦手な問題は、はっきりと目立つようになります。

実戦形式

知識をインプットする際のモードと、実際に頭から知識を引き出す際のモードは違うと思います。
テキストを読んで正しく覚えたつもりであっても、それを問題に正しく適用できるとは限りません。

勉強量を定量しやすい

個人的な感覚ですが、進んだページ数よりも解いた過去問の数を数える方が好みです。
ページ数は分野や書籍のレイアウトによって様々濃度がありますが、問題数は難易の差はあれ点数になった時の重みが均一です。

ま、これは好みの範囲の問題かな、と思います。

区切りがつけやすい

「調子に左右されにくく結果がはっきり残る」の項でも触れましたが、私の場合、テキストの読み込みのエンジンがかかるまでに時間がかかることがあります。
また、私の環境では勉強時間はまとまった時間の比率は少なく、1時間あるかどうかくらいの細かい単位が多いので、プチンプチンと単位が切れる方が区切りが付けやすいです。

私は兼業受験生だったので、区切りが付けやすいことは大事でした。
もし専業受験生だったら、もう少しテキスト読込にも抵抗が少なかったかも、と思います。

テキスト読込のメリット

幅広い知識をカバーできる

司法書士試験の過去問は、そのほとんどが科目の中の一部の論点について問う形式ですので、理論的には何十年分の過去問を解いたところで、試験範囲の全部を完全に押さえることはできません。
テキストの読み込みであれば、網羅的なテキストを選びさえすれば知識の範囲については心配がありません。

この知識量の網羅性については、過去問演習派の明確なデメリットだと思います。しかし、手立てはあります。

一つには、最初から過去問の範囲を絞ることは避け、分野ごとに古い年から一通り過去問を解いてみることです。
先日の記事では2周くらいはすることをオススメしましたが、少なくとも欠点がマシにはなります。

もう一つには、過去問を絞った後に繰り返していくうちには、その過去問は余裕で解けるようになってくるので、付随して思い出せる情報を増やします。
問題が短い時間で解けるようになってきたら、派生論点も思い出すようにします。
また、関連する過去問のページ数を解説に書き込んでリンクさせたり、テキストに戻って曖昧だった部分を確認して解説に書き込んだりして、一つの過去問から復習できる知識を増やしていきます。

高速回転が可能

松本講師は著書の中で、残りの時間で合格するにはカコ問を「とても何回も解いている暇なんてありませんでした。なので、過去問を何回も繰り返すことなく合格する方法を考えました。(P28)」と書いています。
そういう実例を見ると、時間的な面からはアウトプット派は不利な印象を受けます。

しかし、昔はアウトプット派が主流だったと私は感じていますし、インプット派でなければ合格できないわけではありません。

例えば、過去問演習においても、よく間違える問題だけをピックアップして付箋を貼っておき、公開模試や本試験の前にそれだけをざっと見返す、という方法でその不利をある程度はカバーすることができます。
司法書士7カ月合格法でも、最後には過去問集がテキスト代わりになった、と書いてありましたし、私もブレークスルー等のテキストでなく過去問を本試験には持参しました。

不利なのは確かかもしれませんが、乗り越えられる範囲の障害だと思います。

テキストさえあれば勉強ができる

私は過去問演習をする際には、自作した過去問解答用紙を使っていました。
テキスト読込の場合はそのテキストさえあれば最低限の勉強はできるので、荷物が多い分面倒です。

参考記事:[司法書士試験]択一過去問用の解答用紙を準備する

最適なバランスを見つけるのが大事

いろいろ比較してみましたが、自分に合う方の勉強法だけガリガリやって、他方を切って良いという話ではないと思っています。
合格するまでの勉強の中で、あまり好きでない方の勉強もある程度の時間必要だと思います。

例えば、過去問派も問題の解説だけではわからないことがあります。そんな時はテキストの該当箇所を探して読む必要があるでしょう。
また、テキスト読込派も、どこかの段階で過去問をまとまった数解いてみると、実際の出題のされ方や時間配分等、経験しないとわかない情報が得られるはずです。

どちらかだけに偏るよりも、必要に応じてバランスをとった方が、最終的には近道だと思います。

勉強法の正解は自分で作り上げるもの

そのバランスを見つける上で、自分がどちらの勉強が好きで長い時間取り組めるのか、勉強の効率が良いのか、知っておいた方が無駄なストレスが少なくて良いのかな、と思います。

個人的には、いろいろな人の勉強法を参考にして、良いと思ったものは取り入れ、試してみると良いと思います。
合う合わないがあるでしょうから、自分を実験台にしていろいろ試行錯誤してみましょう。

勉強法の向き不向きの判定は、新たな方法への挑戦、結果が出ない時に見切りを付ける時期の見極めなどなどバランスが難しいですが、試してみないことには合っているかどうかもわからないと思います。
大げさですが、どこかのタイミングで見切りを付けなければならないという点では、人生の舵取りと似たようなところがあると思います。

編集後記

この記事は、同期の@40さんの下記記事を見ていて、自分とはここまで違うものだなー、と思って書き始めました。

初学者の方へ(司法書士): 平成25年度司法書士試験合格者(255.5点獲得)による勉強方法の紹介
同期の@40さんによる初学者向けの記事。

ちなみに、@40さんは平成25年度司法書士試験10位の実力者です。
ブログでもその勉強法を惜しみなく紹介していらっしゃるので、受験生の方はぜひ目を通しておきましょう。
実は予備校講師じゃないのか、ってくらいの充実度です。
そして、インプット派には間違いなく参考になると思います。

さて、他の同期合格者はどういう勉強をしてきたのか、とても興味深いところです。
テキスト読込派が多いのか、旧来王道だった過去問派が多いのか。
今後、機会があれば聞いてみたいですね。

参考記事紹介

[司法書士試験]兼業受験生の勉強スタイル
自分は6年目の合格ですので、効率の良い勉強法の話は恐れ多いですが、兼業受験生からの合格者はどういう勉強をしていたのか、ということは需要があるかな、と思って書いた記事です。

[司法書士試験]択一過去問用の解答用紙を準備する

過去問を解くにあたって、自分の解答を書く紙があると○×の判定も楽になり、問題そのものに集中することができます。
また、1枚20問なので解いた問題数の計上も楽になります。

[司法書士試験]「司法書士5ヶ月合格法」を読みました

松本講師の書籍を初めて読んだ時の書評記事です。
松本講師は、斬新で筋の通ったことを言う印象です。
いろいろ取り込みました。

[司法書士試験]司法書士試験とはいかなる試験か

私がブログに司法書士試験ネタを一カテゴリとして書き始めた時の、最初の記事です。
それまでは、私のブログはEvernoteだのAndroidだのの記事を書いていました。
急に、異なるクラスタの話を始めるので、読者さんをびっくりさせてはいけないと思って書きました。
それでも唐突だっただろうな、とは思っています。

書籍紹介

司法書士7カ月合格法

私が司法書士試験の勉強を始めた頃、勉強法のベースにさせてもらった本です。
過去問だけで合格は可能、まずは過去問正答率をほぼ100%にすることが最優先課題だ、という感じのスタンスだと認識しています。

不登法の記述がまだ縦書きだった時代の本ですから、そのまま現在の試験に適用できない部分もありますが、基本的な思想は今でも通用すると私は思っています。

司法書士5ヶ月合格法

記事の中でも何度か出てきましたが、松本講師の著書です。
司法書士試験の講師としては後発組ですが、受験界の既存の常識にとらわれない指導と、筋の通った発言が魅力だと思います。

この記事を書くに当たって、目次をパラパラと読み返したりしましたが、「自分に合った勉強法ではなく、勉強法に自分を合わせる(P42)」と私がこの記事で書いたことと逆のことが書いてあったりして、ドキッとしました。

ただ、勉強法に自分を合わせるのもなかなかのバクチですよね。
正しい人についていけばゴールに辿り着けるでしょうけれども、ついていく人が正しいかどうかは自分で判断しなければなりません。
お金と時間を投資するのは自分ですから、素直に全てを受け入れるのか、一つ一つ自分でも考えてみるのか、最後は自己責任だよな、と思います。

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