環境:WindowsとAndroid
タスク管理をデジタルツールでやろうと考えた時、迷うも多いであろうRemember The MilkとToodledoについてこの記事では検討します。
PCのOSはWindows、スマートフォンはAndroidという私の環境における、私の主観を元にした記事です。
他の環境においては、もっと別の選択肢もあろうかと思いますのでご了承下さい。
なお、「使ってみなきゃわからない」という思いからどちらも1年間のプロアカウント購入済みです。
必要な初期投資と割り切っています。今後も継続するかどうかは契約期限が切れる時に考えようと思っています。
とっつきやすいのはRemember The Milk
webで調査すると、Remember The Milkでタスク管理を始めた人が物足りなくなってToodledoへ移行するパターンが多いことがわかり、インターフェースもRemember The Milkの方が優れている、という評価が多かったので私もそれに倣いました。
タスク管理で必要とされる基本的な機能は備えていると思います。
Andoroidアプリも、豊富なウィジェットがあったり、音声認識入力によるタスク追加ができたり、クラウド時代のアプリという印象です。
半端な日本語化が招く災厄
ただ、使ってみてわかったのは、日本語の扱いがまだまだだということ。
ブラウザからの操作だと2012年10月18日現在大きな問題は感じないですが、少なくとも2012年3月頃にはAndroidアプリでは日本語まわりの処理がダメダメな部分がありました。
例えばブラウザ版でリピートに「every weekday」と入力すると「平日ごと」と変換されますが、同じタスクをAndoroidアプリで開いて表示させると「月, 火, 水, 木、および金ごと」と表示されます。
意味は同じですからいいようなものですが、Androidアプリでこのタスクを編集すると、なんと「1月ごと」にリピートが変更されてしまいます。これは、タスク名等のリピートに関係無い部分を編集しているのに、勝手にリピート部分まで変換し直してしまい、しかも変換に失敗しているということなのです。
Remember The Milkにバグ報告をしたところ、すぐに修正されましたが、変な設計思想だと思いました。
Androidアプリではルーチンタスクを触らないようにしよう、とこの事件の後に決意しました。
散々に書いているAndroidアプリですが、今日のタスクリストや買物リスト等を見たり、タスクを完了にしたりする用途には十分というか、大変使いやすいです
RTMからToodledleへの移行
Androidアプリからは、タスクを編集せず、参照、実行や単純な追加のみを行うようにして日本語処理の問題を回避しながら当面は使っていました。
ところが、使い込んでタスクが増えるにつれて、だんだんとそれ以外の問題も目に付くようになりました。
(1)タスクの並び順のコントロールができない
(2)リストが増えると見づらくなる。タスク一覧も圧迫してくる。
(3)小さいプロジェクトの管理がしづらい
順に説明します。
(1)タスクの並び順のコントロールができない
Remember The Milkのタスクの並び順の項目はシンプルで「優先度、期日、タスク名」の3つが選択できるのみです。
そして、基本的に自動で並べ替えされるので、同じ優先度、期日のタスクをユーザの任意の並び順にするには、タスク名の頭に番号を振るなどの手間がかかります。
Toodeldoではサブタスクを扱うにはプロアカウントが必要ですが、サブタスク内ではユーザの任意の順番に並び替えることができるので、とても魅力的に感じました。
(2)リストが増えると見づらくなる。タスク一覧も圧迫してくる。
Remember The Milkでは、保存された検索はSmart Listと呼ばれ、タスク一覧の上に表示されます。
保存された検索が増えると、この欄が画面に占める割合が増え、だんだん使いづらくなってきます。
私の仕事においては、大きなプロジェクトが2,3あるというよりは、作業単位としては小さいまとまりの仕事がたくさんあるという業種です。
それらをいちいち保存された検索に登録すると、保存された検索の数が膨大になってしまい、保存された検索の中から目的のプロジェクトを探すだけでも一苦労、という本末転倒な事態になってしまいます。
(3)小さいプロジェクトの管理がしづらい
保存された検索を使わないと仮定した場合、(1)の問題があるため、タスクの登録時に手間をかけてやらなければなりません。試しに、
- 親タスク|01 子タスクの作業内容
- 親タスク|02 子タスクの作業内容
- ・・・
という形でタスクを登録して使ってみた時期もあるのですが、面倒くさくて到底やってられません。
(1)で述べたように、Toodledoにはサブタスクという機能があるので、この問題も解決できそうです。
Toodledoの魅力(Remember The Milkとの差分)
実際にプロアカウントを購入して使い始めるまでには、それなりに調査等もしたのですが、そこは省略して使い始めた後の経験も踏まえた印象を書いてしまいます。
- (1)サブタスクがある
- (2)タスクを並び替えられる
- (3)全て英語
- (4)時刻をいじらずに日付だけを一括変更できる
(1)サブタスクがある
Remember The Milkでは複数のタスクを一まとめにして目視できるようにするには、どうしてもタグやタスク名に工夫が必要でした。
Toodledoではタスクの下にサブタスクを複数登録することができます。
これはとても魅力的な機能でした。
(2)タスクを並び替えられる
サブタスク内では自由にドラッグアンドドロップでタスクの順番を変更できます(最初に設定をいじる必要はありますが)。
Remember The Milkでは、タスクの順番を任意に並び替えるにはタスク名や期日を調整する必要があり、とても面倒なことでした。
(3)全て英語
半端な日本語化はなされておらず、リピートやメニュー等は全て英語です(タスク名やノートには日本語は使えます)。
Remember The Milkのようなおかしなことになる要素が少ないと言えます。
もちろん、日本人にとっては英語はデメリットでもあるのですが、不明単語も検索すればわかることばかりです。
それに、慣れてくれば機能の内容も覚えてくるので、英語によるデメリットは薄れていくといえます。
(4)時刻をいじらずに日付だけを一括変更できる
Remember The Milkでは、期日欄に日付と時刻を一緒に入力する形式なので、複数タスクの一括日付変更をすると、変更前のタスクのそれぞれの時刻情報は同一に上書きされてしまいます。
Toodledoでは日付と時刻の欄が分かれているので、複数タスクの日付を一括変更することが可能です。
これは私のようなサラリーマンにとって、祝日対応の手間が大違いなのです。
3.使い方さえ間違わなければ、何でもできそう
Toodledoの印象は、タスク管理で必要とされる機能は揃っている、というものです。
ただ、それだけにToodledo導入直後は何をどうしたらいいのか、一人では途方に暮れるということが起こりやすいとも思います。
Remember The Milkでタスク管理に慣れた後、「こういうことがやりたい」「もっと便利にタスク管理したい」という欲求が出てきてToodledoに移る、という流れは必然のものなのかもしれません。
なお、Toodledoをこれから始めるなら、この一冊がオススメです。
Remember The MilkとToodledoの使い分け
Toodledoを使い始めた際、いきなり全てを移行するのでなく、まず仕事のタスクのみを移行してみました。
不便を感じていたのも、主にタスク数が多い仕事のプロジェクトだったからです。
慣れてきた後は、Toodledoの方がRemember The Milkに比べて万能なのでRemember The Milkの残りのタスクも移行する選択肢もありましたが、そうはしませんでした。
- (1)ToodledoのAndroidアプリに鉄板アプリが無かった
- (2)プライベートと仕事のタスクを別ツールで管理する、ということが思いのほか快適だった
(1)ToodledoのAndroidアプリに鉄板アプリが無かった
Remember The Milkでは、本家のアプリがリピート等のバグを除けばとても使いやすくできていました。
タスクの見やすさ、追加、検索等、インターフェースとしてはとてもよくできていると思います。
一方のToodledoは、iPhoneと違ってAndroidでは定番といえるものが無いような印象でした。
Due Today Liteをインストールしてはみましたが、タスクの視認性が気に入らずあまり使っていません。
これはアプリの出来云々というよりも、普段パソコンの画面で見慣れているタスク一覧を、スマートフォンの画面で見ることによるストレスが大きいかもしれません。
そもそも仕事タスクはパソコンの前でのタスクが多く、モバイル環境でタスクを参照したいという強い動機づけも無かったので、そのまま大して調査もしないまま、ToodledoのAndroidアプリ調査は放置となりました。
(2)プライベートと仕事のタスクを別ツールで管理する、ということが思いのほか快適だった
金曜日に終わりきらず、未完了の仕事タスクが残ったまま週末を迎えると、「今日のタスク&昨日までの未完了タスク」には、その仕事タスクが表示され続けていました。
私はRemember The Milkでは「今日&機能までの未完了」リストがメインのリストなので、晴れやかな週末を過ごすことができず、気持ちが悪いと感じていましたが、これが無くなりました。
GTDではプライベートも仕事も一つのところで管理すべき、と推奨されており、これに逆らっていますが私にとっては快適です。
週次レビューは、金曜日の夕方に仕事のレビュー、土曜日の朝にプライベートのレビューをしています。
タスクリストの整理程度のレビューしかできていないからかもしれませんが、これはこれでうまく回っている気がしています。
ツールを分けることのデメリット
ただ、欠点はほぼ2倍の支払が発生するという点です。
来年の更新の際には、頭を悩ませることになりそうです。
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