[TaskChute]TaskChuteの魅力 – そもそもTaskChuteってどんなツール?

TaskChute2 タスク管理

平成25年合格の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
以前の記事TaskChuteについて少し触れましたが、この記事ではTaskChuteのみにフォーカスして突っ込んだ内容を書いてみたいと思います。

1.TaskChuteはExcelマクロベースのタスク管理ツール

まず、Windows上のExcelで動かすのが原則です。
Mac上で使うことに挑戦する猛者もいらっしゃるようですが、なかなか難しいみたいです。

Macでも難しいくらいですから、タブレットやスマホ上では動きません。
このクラウドツール全盛の時代に何とも制約の多いツールなのですが、それでも私はこのTaskChuteが大好きなのです。

RTMToodledoNozbe等々世の中にはクラウド対応の便利なタスク管理ツールがたくさんあるにも関わらず、タスク管理ツールのうち1つを選ばねばならないとしたら、私はおそらくTaskChuteを選ぶと思います。

何がそんなに良いのでしょうか?

2.TaskChuteの魅力

タスク実行力が他のツールと一線を画している

他のツールでも「今日やりたいこと」をリストアップし、一日の中でそれをこなそうとします。
でも、リストアップされたタスクのうちの多くは実行されずに明日以降に回ることが多いのです。

TaskChuteだとそれがゼロになるとまでは言いませんが、少なくとも優先度の高いものは終わります。
この点において、TaskChuteほどのタスク実行力を持つツールを私は知りません。
多くの制約があるにも関わらず、多くの人がTaskChuteを愛する所以だと思います。

TaskChuteの時間処理能力

TaskChuteでは、その日に実行しようと思っているタスクを全てリニアに並べ上げます。
そして、その全てのタスクに見積り時間を設定することになっています。

私はTaskChuteを使い始めた当初、「なぜ見積り時間など入力しなければならないのか」と思ったものです。
どうせ誤差が出るに決まっているし、作業が終わる時間ががかるから何だと言うのか、と思っていました。

しかし、TaskChuteの使い方がわかってくると、この見積り時間の入力は、TaskChuteの思想において必要不可欠な要素であることがわかってくるのです。

全てのタスクを並べ上げ、全てのタスクに見積り時間(不正確でも良いので、直感で迷わずとりあえずの時間を入力します)を入力すると、TaskChuteが今日のタスクを終えるまでにかかる時間を教えてくれます。
時間というか、時刻です。この見積りだと何時何分に仕事を終えて帰れるのか。

人間、2,3時間のまとまった時間を与えられると「これくらいはできるだろう」と多目のタスクをこなせると思ってしまうのですが、TaskChuteに入力してやると、この見積りがいかに甘いか、思い知ることになります。

例えば、18時前には退社しなければならないのに、終了時刻が20時や21時になることもよくあります。
人間の時間間隔というのは、本当にあてにならないもので、「本当にそんなにかかるのかな?」とTaskChuteを疑いたくなったりするのですが、「これに15分、これに30分、これに15分・・・」と追っていくと、確かに21時になるのです。

つまり、始まる前から終わるはずのない目標を立ててしまうので「ああ、思っていたほどこなせなかった」と思ってしまうのです。
気合いを入れて急いでやったところで、15分かかる仕事が5分で終わるわけはなく、短縮できる幅には限りがあります。
TaskChuteは時間計算が苦手な私達に、現実を示してくれるツールです。

タスク実行力との関係

全てを今日終えることが不可能だとしたら、どうすれば良いのでしょうか。

上述のように、気合いを入れて急ぐ、という作戦は多くの場合、あまり得策ではありません。
急ぐとアラが増えるものですし、仕事には割り込みがつきものです。
仕事中割り込みを気にせず仕事に集中できるような環境にいる人は、そもそも秘書とかついているでしょうから、タスク管理など自分でする必要すら無いかもしれません。

我々のような一般人は、自分専用の秘書を雇うような余裕はありませんから、半自動の秘書としてタスク管理ツールを使うわけです。

話が横道に逸れました。
ではどうするのかといえば、「残業をする」か「優先順位の低いタスクから明日以降へ回す」ということになります。
そうして「今日やる予定のタスク」を現実的なラインに引き直し、現実的な終了時刻になってきてからが、TaskChuteのタスク実行力が発揮される場面になってきます。

ここから先は、TaskChute上に上がってきていないことをやると、やった分だけ終了時刻が後ろにずれていきます。
例えば15分予定外の休憩をすれば、18時だった終了予定時刻は18時15分になります(ちなみに、休憩は予め計画に含めておくべきです。想定していた休憩には問題は生じません)。
そうすると、18時に終えるためには何かを削らないと18時には終わらない、という状況になります。

やらなければならないタスクしか残っていないはずなのに、何かを削らないといけない、これは困りますね。
そういうことが即座に目に見えるので、TaskChuteを使っていると、要らないことを先にしてしまい、やらねばならないことが先送りになってしまう、ということが他のツールより起こりにくい、と感じています。

だから、急いでいればいるほど、「TaskChuteに上げた順番のとおりにタスクをこなす」ことが、全てを終わらせるための最短経路だ、ということが身に染みてくるわけです。

他のツールではどうなのか

他のツールでも、見積り時間の集計を機能として備えているツールはあります。
でも、多くの場合、おまけ程度の機能と考えられていると感じます。

また、タスクの順番の並べ替えに不自由があるツールが多いように思います。
TaskChuteはExcelベースのツールなので、自由に実行順を変更することができます。
細かいことのように思えて、意外にこれは大事な要件だと私は感じています。

TaskChuteは、上から順にタスクを実行順に並べ、タスク実行フェーズにおいてはすべり台のように上から順に下へと流していく、という設計思想です。
これが、他ツールのようにタスクが雑多に並んでいると、「好きなタスク、やりやすいタスク」から実行してしまい、「本当はやらなければならないけれども気が乗らないタスク」が往々にして後回しになってしまうのです。

一日の始めに、今日やるべきことを明確にし、後は決めたとおりに片っ端から片付けていく、そういう仕事のやり方ができるツールがTaskChuteです。

3.そんなにギチギチに計画立てたら窮屈じゃないの?

想定問答です。
Excelでスケジュールを立てて、それに沿って仕事を進める、という話ですので、多くの人は「そんなの窮屈そう」と感じるのではないでしょうか。

でも、そこはツールの問題では無く運用の問題だったりします。
割り込みの多い立場であれば、どれぐらいの割り込みがありそうかを予め考えて、バッファを用意しておけば済む問題です。

それに、そもそも終わるはずの無い計画を「今日終わらせられるはず!がんばるぞ!」と取り組むより、予め終わるはずのタスクに絞ってから仕事に取りかかれる方が、よっぽど余裕がある計画を立てられると思うのですが、どうでしょうか。

ちなみに、TaskChuteの最近のバージョンアップでは、割り込みタスクに対する処理も強化されました。
バリバリと機能強化されつつあるツールです。

編集後記

TaskChuteは、使いこなせるようになれば手放せないツールなのですが、ある程度のExcelの素養が必要だったり、ハードルが高いツールという印象は私にもあります。

しかし、初心者が戸惑うような部分はだんだんと丸められてきて、間口の広いツールになりつつあるところだと思います。

少しでも多くの人に、このTaskChuteという素晴らしいツールが届けば良いな、と思っています。

使ってみようかな、と思った方はこちら↓のリンクからどうぞ。

いきなり有料版はちょっと、という方は無料版のTaskChute1ってのもありますので、試してみるのも良いと思います(ここまで省略して単にTaskChuteと書いてきましたが、有料版の正式名称はTaskChute2となっております)。

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[TaskChute]「TaskChute」を「tas」の読みで単語登録

TaskChuteという単語を素早く打つための工夫です。
普通に入力すると結構打ちにくいのですが、3文字で変換できると楽チンです。

[TaskChute]仕事とプライベートの二丁拳銃

仕事ではタスク実行力を求めて、プライベートでは主に時間記録のストックツールとして(TaskChuteを開いていられる時間があまり無いのでそうなってしまうのですが)、2つのTaskChuteを使い分けています。

TaskChuteに触れない間の記録はTogglというクラウドツールで記録し、マロ。さん(@maro_draft)謹製のtoggl_to_TaskChuteというツールでTaskChuteに転記しています。
TaskChuteはログがExcelで残るので、ログツールとしても有能なのです。

ちなみに、どうも私の性格として、記録を貯めることそのものが好きなようです。
母親も長距離ドライブの際に、出発時刻と車のメーターをメモしていました。
それを何かに活用しているところは見たことがありませんので、記録することに意味があったのでしょう。
どうやら、その血を受け継いでしまったようです。

[TaskChute]使い始めにつまづいたこと

TaskChuteを使い始めた頃には、私も何をどうやったら思うようなことができるのか、わからない時期がありました。
それがある程度どうにかできるようになった頃の記事です。

今では、ModeやProjectが空欄でも特殊な挙動をしないように仕様が変更されていますし、タスク完了時には自動で並び替えが走ります。
当時よりも迷うポイントは少なくなっているのではないかと思います。

当時のことを思い出しながら、TaskChute導入時のつまづいたポイントや、よくやる操作の説明等、改めて記事にしてみたいですね。

コメント

  1. Lyustyle より:

    Twitterでフォローいただき、プロフィールからこちらへ来ました。
    僕もTaskchuteのよいところはまとめているのですがなかなか文になりません。
    なぜ、見積を書くのかというあたりがわかりやすくてよかったです。

    ありがとうございます。

    • 坂根 より:

      >Lyustyleさん

      コメントありがとうございます。
      嬉しいお言葉です。

      TaskChuteを使ったことが無い人に説明しようと思うと、なかなか難しいですよね。
      使っている人同士だと少ない言葉でも伝わる気がするのですが。

  2. […] この記事は「流れるような一日を」より転載しています。 […]

  3. もりもと より:

    タスク管理について勉強中で、
    いくつかのサイトをみているうちにこちらのブログにたどり着きました!

    taskchuteでの管理と、Googleカレンダーでのタスク管理での
    違いなどありますでしょうか??

    今はGoogleカレンダーに見込み時間をいれて、
    繰り返し設定などをしています。

    作業後の分析くらいでしょうか??

    • 坂根 より:

      コメントありがとうございます。

      そうですね、例えば割り込みがあった時、TaskChuteだと終了予定時刻がどれくらい延びてしまったのかがすぐにわかります。
      複数回の割り込みがあっても、わかります。

      それから、ルーチンタスクの実行順を今日だけ変更したい、ということが簡単に行えます。
      簡単に行えるというか、それは日々変わるものだ、という前提の元に仕様が考えられていると感じます。

      また、複数のタスクに一度に変更を行うのも、Excelベースなので楽にできます。
      なので、タスクの粒度を細かく分けていても、管理が苦になりません。

      すぐに思いつくのはこんな感じですね。

  4. […] 。それはこちらの記事をご覧下さい。 TaskChuteは私がベタ惚れしているタスク管理ツールです。 […]

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