平成25年合格の司法書士、島根の坂根(@sakane0958)です。
私が自宅と職場のWindowsPCで使い倒している「bluewind」というコマンドラインランチャーを紹介します。
1.コマンドラインランチャーって何?
そもそもランチャーとは何かから説明すると、ランチャーというのはプログラムを呼び出すためのソフトです。
ランチャー – Wikipedia
”コンピュータにおけるプログラムを呼び出すためのソフトウェア。”
よく使うプログラムをすぐ呼び出せるようにするために整理しておいて、さっと起動するためのソフト、というところでしょうか。
コマンドラインランチャーというのは、それをマウスベースでなくコマンドラインから行うランチャーです。
つまり、キーボードメインの操作で様々なプログラムを起動するためのソフト、ということになります。
2.bluewindでどんなことができるのか
まず、かなり多くのことができます。これはコマンドラインランチャーならではの特色かもしれません。
ざっと思いつくところでもこれくらいはあります。
- プログラムの起動
- ファイルを開く
- フォルダを開く
- Evernoteのノートを開く
- コントロールパネルを開く
- ブラウザでURLを開く
- (グループ機能)複数のコマンドをワンアクションで実行
コマンドプロンプト等、コマンドラインからの操作についての少しばかりの知識があれば、できることはさらに多岐に渡ります。
むしろ、bluewindでできないことの方が少ないかもしれません。
3.具体的な使用例の紹介
プログラムの起動
スタートメニューやデスクトップにショートカットができるようなソフトはたいてい簡単に登録できます。
- WindowsLiveWriter(ブログを書くためのソフト)
- Chrome
- Evernote
- Becky!
ファイルを開く
ファイルの登録も簡単です。
プログラムを起動する際の引数としてファイルを設定してやれば、開くプログラムを指定してファイルを開くこともできます。
- TaskChuteファイル
- 家計簿ソフトのデータファイル
フォルダを開く
どんな深い階層にあるフォルダであっても、自分で設定したキーワードでズバッと開けるのは快適です。
bluewindの恩恵を一番感じる使い方かもしれません。
- dropbox上の「特別研修」フォルダ
- dropboxフォルダ
- Evernoteのインポートフォルダ
- 使用していないショートカットフォルダ
- ProgramFilesフォルダ
- 自炊フォルダ(自炊の成果物が入っている)
- SugarSyncのマジックブリーフケースフォルダ
Evernoteのノートを開く
Evernoteのヘビーユーザになると、ノート数が増えて目的のノートを探し出すのに手間がかかります。
よく見るノート専用のノートブックを作るなどの工夫も良いですが、厳選しているつもりでも段々数が増えてきたりして、なかなか管理も大変です。
その点、bluewindを使えば参照頻度の高いノートをズバッと持ってくることができます。
Evernoteクライアント上で検索をしたり、ノートブックを選択したりする必要すらありません。
- ブログノート(ブログネタを整理してある)
- ブログ公開前チェックリスト(アイキャッチ付けたか、パーマネントリンクのスラッグを設定したか、などよく忘れる項目が列挙してある)
- 租税特別措置法ノート(最新の租税特別措置法の条文番号、税率、期間等を整理してある)
コマンドプロンプト関連
コマンドプロンプトから行えることを、bluewindから直接実行することができます。
- コマンドプロンプトの起動(cmd)
- コントロールパネルを開く(control)
- 電卓を起動する(calc)
- コマンドラインからEvernoteの同期を実行(C:\Program Files\Evernote\Evernote\ENScript.exe syncDatabase)(リンク先にC:\・・・.exeを入力し、パラメータにsyncDatabaseを入力する)
ブラウザでURLを開く
起動するプログラムとしてIEやChromeを指定して、その引数にURLを指定することで、ブラウザでURLを開くことができます。
URLの頭を変えてやれば、Chromeアプリケーションとして開くこともできます。
- TweetDeck
- Remember The Milk
- Toodledo
- Feedly
- gmail(2種類のアカウントを開き分けることも可能)
関連記事:[gmail]PCメール的運用と携帯メール的運用 – 2種類のアカウントの使い分け方
(グループ機能)複数のコマンドをワンアクションで実行
bluewindの素晴らしい点の一つにグループ機能があります。
グループ機能を使えば、1つのアクションで複数のコマンドをいっぺんに実行することができます。
- ChromeGrコマンドでRTM、Toggl、TweetDeckを開く
- TaskChuteGrコマンドでTaskChuteと「Toggl→TaskChuteへの転記の手順」を整理したEvernoteのノートを開く
- createNoteGetLinkコマンドでEvernoteの新規ノートを作成し、ログを出力しながら同期し、秀丸で今作成したノートのノートリンクを取得する
関連記事:[Evernote]Bluewindから新規ノート作成、直後にノートリンク取得するスクリプトを自作しました(その1)
一般的なグループ機能のイメージは、下記のとゆさんの記事を参照すると分かり易いと思います。
[bluewind] 1つのコマンドでらくらくルーチンワーク!グループ機能の使い方 [ とゆ空間 ]
この一連の流れを1つのコマンドで実行してしまうのが、bluewindのグループ機能です。例えば、家計簿ファイル起動→特定のEvernoteノートを起動というコマンドを、「kakeibo」というグループ …
”この一連の流れを1つのコマンドで実行してしまうのが、bluewindのグループ機能です。例えば、家計簿ファイル起動→特定のEvernoteノートを起動というコマンドを、「kakeibo」というグループに登録します。bluewindで「kakeibo」と打つと、Excelの家計簿ファイルとメモのEvernoteノートが一気に表示されます。”
4.bluewind使ってみたくなりましたか?
コマンドラインベースという部分で、素人受けはしなさそうだとは思うのですが、使うようになると手放せなくなる、玄人受けするツールだと思います。
残念ながらもう開発はストップしているらしいのですが、下記のとゆさんのbluewind紹介記事から、配布所へのリンクがありますので、辿ってみてください。
まるでどこでも窓!bluewindを紹介します [ とゆ空間 ]
とゆさんは、私がbluewindを使うようになったきっかけをくれた人です。
編集後記
bluewindは、キーボードショートカットを多用する層には、おそらく受けが良いツールだと思います。
私は外出先でノートパソコンを開く際にはマウスを使わないことが多いですが、このbluewindのおかげで、かなり助かっていると感じます。
関連記事
[Evernote]Bluewindから新規ノート作成、直後にノートリンク取得するスクリプトを自作しました(その1)
bluewindのグループ機能を使って、batファイル等も駆使して、秀丸のマクロも使って作り上げたシステムです。
私のEvernote運用は、ノートリンクを多用するので、新規ノートを作成すると同時にノートリンクも取得してしまえる仕組みを考えました。
そのうち、Evernoteの同期関連が洗練されて、即座にノートリンクが取得されるような改善がなされれば用が無くなる仕組みですが、いろいろ勉強になったし、楽しい経験でした。
[bluewind]私が考えるその魅力とは
旧ブログにて書いたbluewindの紹介記事です。
今回の記事では触れませんでしたが「アプリ起動のショートカットキーを覚えなくて済む」というメリットを書いていますね。
[bluewind]複数環境で同期して使う試みとその限界(その1)
Dropboxでbluewindを同期してやって、自宅と職場で同じコマンドを共有できないかな、と挑戦してみた結果を紹介した記事です。
結論としては、片方でしか参照できないファイルがあると、bluewindが数秒フリーズ状態になるので現実的ではありませんでした。
ただ、Dropbox上に上げておくと、他方のデータを確認することができるというメリットはあります。
自宅用と職場用、双方のフォルダを分けた上でDropbox上には置いています。
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