「学力の経済学」は社会人の資格勉強にも活かせる

「学力」の経済学 司法書士試験

島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
この本は、数年前のベストセラーだそうですね。今さらながら読みました。
子どもの教育に関心のある人達に売れたのだと思いますが、資格試験に取り組んでいる社会人にも有用なことが書いてありました。

結果に対するご褒美と、行為に対するご褒美はどちらが効果が大きいか?

1.成績が上がったらお金をもらえる

2.本を読んだらお金をもらえる

の比較実験。被験者は子ども。
直感的には1.の方が直接的に成績への影響がありそうですが、結論としては2.の方が成績が上になった。

その分析としては、結果を要求しても、子どもは「何をしたら成績が上がるか?」がわかっていないので、成績を上げたい気持ちはあっても空回りする、とのこと。
実験後に行った「成績を上げるために、何をしたらいいか?」というアンケートに、子ども達は「問題文をよく読む」とか表面的なことしか答えられないらしい。
なるほど、勉強すればいいという方向に行かないのか、と思いました。

一方、本を読むことは、子どもにも「がんばるべき対象」がはっきりしているので、実践する。
すると、直接的ではないにせよ、成績が上がった、と。

「目先の報酬の方が、学習成果への効果が高い」

この実験結果、社会人が効果的な勉強習慣を構築する際にも大事なヒントがあると思います。大事なことは2つ。

その1:短いスパンの報酬を設定する

その2:すべき行動を明確化する(確実に効果があるものを選ぶ)

そもそも勉強に着手することが難しいんだ

私は仲間内で「資格勉強部会」というFacebookグループ(メンバーは職種も様々ですが、それぞれの仕事の資格を取るために、お互い励まし合って勉強しよう、という有志の集まり)を立ち上げ、盛り上げに四苦八苦しています。
ヒアリングしている中で、多くのメンバーが試験に受からない理由として挙げるのが「そもそも勉強ができていない」という実状。
勉強時間が確保できていない、勉強にとりかかれていない、と。

そこには、単純に「日常が忙しすぎる」という要因も大きいと思うけれども、「いざ時間ができても、勉強に着手できない」という問題もあるのではないか、と思います。(私もそうだから。)

人間は言い訳の天才

「今、勉強に着手しない言い訳」って、社会人にはいくらでも挙げられますよね。
そもそも人間は言い訳の天才なんだから。

  • 睡眠不足で集中できないだろうから今日は止めておこう。今日は早く寝ることにして、明日からがんばることにしよう。
  • 昼休み、今から勉強できる状態になったけど、あと数分しか残ってない。今から始めても、中途半端にしか勉強できないだろう。今日は諦めよう。
  • 今日は日中の仕事が大変過ぎた。夜に生産的なことをする気にはなれない。今日はゲームしてリフレッシュしよう、明日からがんばろう。

それが毎日続くことで、ズルズル「今日も勉強時間0分だった」を続けさせてしまうのだと思います。

0を1にする、そこから習慣を形成していく

「0を1に」するところがまず大変なんですよね。
「毎日1分でも勉強時間を確保し続ける」ということができない人間が、「毎日30分勉強する」という目標を達成できるわけがないんだから、まずは勉強する習慣を整えることが大事であると思います。

で、そのために必要なのは「試験に合格して、喜んでいる自分を想像すること」よりも、「30分勉強できたらお菓子食べてもいいことにする」とか「昼休みに勉強したら、夜にゲームやっていい」みたいなスパンの短いご褒美である、ということが「学力」の経済学に書いてあるわけですよね。

手を伸ばして届くかどうかわからない合格をイメージして今の自分を律することは、人類の多くにとってはかなり難しいこと、ってことです。(ちなみに、私にとっても簡単なことでは無いです)

習慣化さえできてしまえば、「継続記録が途切れてしまうと気持ち悪い」という慣性が働くようになるので継続しやすくなるし、勉強時間の記録を付けているうちに、だんだん「勉強時間を増やそう」という欲も出てくるようになるものです。

そして「今年は合格できるかもしれない」というレベルになってくると、「また一年勉強を続けるなんて、想像するだけで絶対に嫌だから、試験までは一生懸命やろう」という形の欲も出てくるので、ご褒美のゲームの時間なんかも、自然と勉強の時間に化けていくと思います。

とにかく、毎日を0のまま過ごしていてはダメなんです。0はいくつ積み重ねても0ですから。
1でも2でも実績を積み重ねていかないと。その中から見えてくるものもあります。
そのために、自分をおだてるというか、うまく騙して誘導することが有効で、そのためのヒントを見つけた気持ちです。

まとめ

「その1:短いスパンの報酬を設定する」を使って、まずは勉強する習慣を根付かせます。
それと同時に、司法書士試験で言えば「過去問を解く」のように、着実に目標に近づく明確な行動を決めるのが「その2:すべき行動を明確化する(確実に効果があるものを選ぶ)」です。
これを見誤ると、勉強時間は割いているのに、実力が上がらないという砂を噛むような努力を延々と続けることになります。
見定める自信が無い場合は、その道の人(予備校講師とか)にお金払って相談してでも、自分にとって必要な行動を見定めるべきだと思います。
実力の上昇とともに効果的な勉強の内容も変わってくるので、本当は自分でそれを俯瞰できると強いですよね。

編集後記

なぜかKindleでサイバーマンデーがフライングスタート!オススメを挙げてみる
情報管理LOGの@yoshinonです。さて、某国ではクリスマス商戦の主戦場は、もはやAmazonとなってきているようで、「サイバーマンデー」などと数年前から言われています。そんなサイバーマンデーですが、月曜日に始まるというわけではありませ...

「学力」の経済学は、Kindleセールの時↑オススメされていたので購入した本でしたが、実は読み始めた時には何故この本を買ったのか、忘れてしまっていました。
先入観無く読んだのも良かったのか、予想以上に収穫の多い本だと感じました。

もちろん、社会人の勉強だけでなく、子育てについての学びもたくさんありました。
才能をほめてはいけない、努力をほめよ」という趣旨のことが、個人的には一番反省した部分です。

才能をほめると、壁にぶち当たったときに「才能が無いから、やっても無駄だ」という思考になってしまう。
努力をほめた方があきらめずに挑戦する方向に育つ、という話。
学生だった頃のことを思い出したり、長男に普段かけている言葉を反省したりする機会になりました。

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