[タスク管理]ToodledoとTaskChuteの使い分け – オープンリストとクローズドリスト

ToodledoOrTaskchute タスク管理

島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
ToodledoTaskChute、どちらもタスク管理ソフトとして同一のカテゴリーのソフトとして扱われることが多いのですが、かなり性質の異なるソフトです。
だからこそ、私はどちらか一方に統一せずに両方を使い続けています。

それらの違いを一言で説明するのが難しいので、ここで言葉を尽くして説明してみようと思います。

  1. Toodledoはオープンリスト
    1. オープンリストとは
    2. Toodledoのタスクが全て完了済みになることは無いし、そんなことを目指さなくて良い
    3. スターの有無で「今日やること」を絞り込み、それをTaskChuteに持って行く
  2. TaskChuteはクローズドリスト
    1. クローズドリストとは
    2. 今日やるタスクと、明日以降に回すタスクに分ける
      1. 当日降ってきたタスクの振り分け
    3. 「今日のタスク」は、終業時には毎回ゼロにする
  3. 仕事中に常に開いているのはTaskChuteの方
    1. TaskChuteを本線としてToodledoに分岐するイメージ
  4. 編集後記
    1. 関連記事
      1. [タスク管理]優先度では前に進まない – 大切なのはタスクの実行順 | 流れるような一日を
      2. [TaskChute]タスク実行前のヒントをバッチファイルで拡張する – ブラウザを指定してURLを開く、複数ヒントの実行 | 流れるような一日を
      3. [TaskChute]マロ。さん作成ツールの紹介 – タスク一時保管庫、武器庫 | 流れるような一日を
      4. [TaskChute]「なぜ、仕事が予定どおりに終わらないのか? 「時間ない病」の特効薬!タスクシュート時間術」を読みました | 流れるような一日を
      5. [TaskChute]TaskChuteの魅力 – そもそもTaskChuteってどんなツール? | 流れるような一日を
      6. [Toodledo]便利に使うためのTips5選 | 流れるような一日を
      7. [Toodledo]私の運用例の紹介 | 流れるような一日を
      8. [司法書士]司法書士業務とタスク管理の親和性 | 流れるような一日を

Toodledoはオープンリスト

オープンリストとは

オープンリストは、イメージとしては無限大の容量を持つリストです。
思いついたタスクを、思いついた端から登録していくための場所。
タスクの数が増えてくると、整理がつかなくなってくるので、Toodledoには開始日や締切日、コンテキストやタスクに含まれる文字列等、様々な要素でタスクを整理できる仕組みが整っています。

Toodledoのタスクが全て完了済みになることは無いし、そんなことを目指さなくて良い

Toodledoには、義務的なニュアンスを持った「やるべきこと」も入ってくるし、夢や願望のような「やりたいこと」も入ってきます。
今日や明日やることもあれば、やる時期は決められないが「いつかやりたいこと」なども入れます。

それらの全てが完了することなどあり得ませんし、目指す必要も無いと考えます。

スターの有無で「今日やること」を絞り込み、それをTaskChuteに持って行く

Toodledoは様々な運用方法があり得るツールだと思いますが、私はToodledoでほとんど締切日を意識しない運用を行っています。
各タスクに付けることができる★の有りと無しとが一番大きな枠組みで、★があるものは今日やるタスク、★が無いものは明日以降のタスク。

Toodledo上で★が着いたものだけを抽出し、TaskChuteへ渡します。
タスクを渡すにはこのブックマークレットを使うと便利です。

ToodledoのタスクをTaskChuteやExcelへコピペするためのブックマークレット | Toodledo Tips Blog

TaskChuteはクローズドリスト

クローズドリストとは

クローズドリストは、一度リストを作ったら、原則、途中で追加しないようなリストです。
デイリータスクリストがこの典型でしょう。

R-style » デイリータスクリストについて(1)
まず、デイリータスクリストとは何でしょうか。 それは1日分のタスクが掲載されたリストのことです。言い換えれば、その日実行する(予定の)タスクがピックアップされたリストです。 …
”まず、デイリータスクリストとは何でしょうか。それは1日分のタスクが掲載されたリストのことです。言い換えれば、その日実行する(予定の)タスクがピックアップされたリストです。”

一日の残り時間をMAXの枠とし、その枠に収まるようにリストを構成します。
リストが完成して実行段階が走り出したら、もうそこには新規のタスクは追加しません。

今日やるタスクと、明日以降に回すタスクに分ける

上述のブックマークレットを使って、Toodledoのスター付きタスク(今日やること)を取り込んだら、それぞれのタスクに見積り時間を振ります。

すると、たいてい一日に収まりきらない量になっているので、次に残り時間に収まるようになるまで、タスクを削っていきます
これは多くの場合、明日以降に先送りすることになります。

どうしても今日中にやらなければならないタスクのみを残しても、目標時刻に終わらないことが明確であれば、どうするか?
誰かに代わりにやってもらえるように調整をするか、残業するための調整をするか、さらに何かをあきらめるか、何らかの手段によって今日の枠内に収まるように手を打ちます。

今日のタスクを確定した後は、原則的には新規のタスクを今日のリストに入れません

当日降ってきたタスクの振り分け

とはいえ、タスクは随時降ってきます。
降ってきたタスクは、今日やるか明日以降やるか判断します。

明日以降の判断をしたタスクはToodledoに登録しておいて、TaskChuteには登録しない。
つまり、翌朝のToodledoTaskChuteのタスクコピーのタイミングまでToodledoに寝かせておきます。

もう一方の今日やるタスク。

急な来客や電話、緊急事態等々、そういった今日やるタスクは考える間もなくすぐに対応します。
当たり前ですね。

そこまで緊急ではないが今日やるべきものは、まずTaskChuteに登録して、現在やっているタスクに戻ります。
やっていたタスクが一段落したら、追加されたタスクをいつやるか検討して適切な位置に配置します。

「今日のタスク」は、終業時には毎回ゼロにする

終業時には、残タスクは無くなっているようにします。
これは、「完了済み」になったか、「明日に送る」決断をしたか、どっちかによります。

どちらにせよ、終業時にはタスクの予想完了時刻と現在時刻が一致してその日の仕事が終わります。
言葉にすると当たり前の話ではあるのですが。

仕事中に常に開いているのはTaskChuteの方

ToodledoTaskChuteは、どっちをメインにするのか?」という疑問があるかと思います。
ここまでの話では、Toodledoは自分の抱えるタスクの全体を収納しており、TaskChuteは「今日のタスク」にフォーカスしているので、Toodledoの方が偉いようなイメージを持たれるかもしれません。

でも、実際にメインで使うのはTaskChuteの方です。
Toodledoは書庫で、TaskChuteは机みたいなイメージでしょうか。

Toodledoには自分のタスクが何でも登録してあるのですが、そこで仕事をするようなものではなく、必要な情報が発生したときに取りに行く感じです。
一方のTaskChuteの方は、手が届くところに必要な物が収納してあって、手を伸ばせばすぐにペンでも消しゴムでも定規でもささっと使える。

私の仕事の開始から終了までは、TaskChuteに登録してある順番にルーチンを進めていけば、一通り漏れなく進むようになっています。

TaskChuteを本線としてToodledoに分岐するイメージ

TaskChuteの中に、「出勤簿に押印」「Googleカレンダーを開いて今日の予定を確認」「終業後に回ってきた書類からタスクを収集する」等々の毎日行うべきタスクが並んでいて、それらを順に片づけていけば仕事が前に進んでいきます。

ToodledoやGoogleカレンダーのようなツールは、「タスク実行前のヒント」にそれらを起動するURLを仕込んであり、スムーズに起動するようになっています。

つまり、私の場合は本線としてTaskChuteがあり、そこからGoogleカレンダーやToodledoという脇道に入り、またTaskChuteに戻ってくる、という形です。

編集後記

TaskChuteは他のタスク管理ソフトとは一線を画したタスクなので、よくあるタスク管理ソフトと同じようなつもりで使い始めてしまうと、なかなか使いこなせず、魅力が伝わりにくい面があると思います。
TaskChuteはタスク管理ソフトというよりは、むしろ別の1ジャンルを形成すべきソフトなのだと思います。

Toodledoがタスク管理ソフトだとすれば、TaskChuteは「タスク実行環境」とでも言うべきでしょうか。
ソフトウェアには統合開発環境(IDE)というプログラムを書くのを効率的にするためのソフトがありますが、TaskChuteはそのタスク版。

TaskChuteを使いこなすことによって、痒いところに手が届く自分の「机」環境が完成し、効率面においてタスクの実行が加速します。
その机を使い続ける限りにおいて、大切な予定をすっぽかしたり、今日中に仕上げなければならない仕事を忘れて次の日に青くなったりすることも避けられるようになるわけです。

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TaskChuteでは、タスクの実行順を自由に並べ替えることができます。
それによって、「次に何をやろうかな?」と考えることなく次のタスクの実行にかかることができ、集中力を保ったまま一気にタスクを実行し続けることができるのです。

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「机」を使いやすさを加速するための仕組みが「タスク実行前のヒント」です。
TaskChuteのこの欄にハイパーリンクを設定しておくと、タスク実行時にハイパーリンクを実行してくれます。
ここにBatファイルを絡めると、できることの幅がさらに拡がります。

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TaskChuteからいったん外したいタスクを外部に保管しておくための「タスク一時保管庫」、特定のタスクの塊を扱うための「武器庫」。
どちらもTaskChuteを便利にするためのツールです。

TaskChuteには、こういった様々なカスタマイズやツールが存在します。

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TaskChuteに興味は持てたが、何だか難しそう、と感じた方は、次にこの書籍を読んでみると良いです。
「タスクシュート式」の考え方が理解できると、TaskChuteたすくまも、ソフトの造りが理解しやすいはず。

[TaskChute]TaskChuteの魅力 – そもそもTaskChuteってどんなツール? | 流れるような一日を

TaskChuteの魅力を語った記事。
このときにも語っているように、TaskChuteは実は柔軟なツールです。
TaskChuteはギチギチで窮屈なツール」というのは誤解ですが、よくある誤解でもあります。

TaskChuteはカーナビに過ぎません。
TaskChuteの便利さは、カーナビの便利さと同様です。
疲れてきたときに「ここで休憩しても目的地には着けそうだ」とわかれば、安心して休憩ができるでしょう。
逆にカーナビが無ければ、ある程度目的地に近付いて安心できるようになるまで、安心して休憩を取ることができないかもしれません。

タスクの話に戻ると、「緊急の仕事だけで一日が終わるかもしれない」という不安があれば、第二領域に時間を割くことなどできないでしょう。
TaskChuteを使いこなし、時間の見通しを立てて仕事をすること。
それができるようになれば、技術や知識を磨く時間を確保し、前に進む速度を加速させることができます。

[Toodledo]便利に使うためのTips5選 | 流れるような一日を

Toodledoを便利に使うには、いくつか知っておいた方が良いテクニックがあります。
上記で紹介したブックマークレットも紹介しています。

[Toodledo]私の運用例の紹介 | 流れるような一日を

仕事でのToodledoの運用を紹介した記事です。
★の有無の使い分け等々、もう少し突っ込んだ説明をしています。

[司法書士]司法書士業務とタスク管理の親和性 | 流れるような一日を

司法書士の仕事は、一日を通じて一つのプロジェクトしか触らないなんてことはほとんど無く、複数のプロジェクトが毎日少しずつ前に進んでいく仕事です。
世の中のほとんどの司法書士は頭の中で進捗管理をしているのだと思いますし、それができるのならばそれが一番効率が良いと思います。

私は自分の記憶力をそこまで信用していませんし、頭の中でなく書き出して目に見える形で整理する方が好きなので、タスク管理をしています。
管理の手間はありますが、不安が減りますし、目の前の仕事に集中することができます。

週末も仕事のことを忘れて存分に休暇を楽しむことができます。
人生は仕事だけではありません。
より良く人生を楽しむためにもタスク管理は役に立ちます。

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