[司法書士試験]記述の筆記用具:万年筆という選択肢

1.ボールペンでなく万年筆も使って良い

記述の筆記用具としてボールペンを使う方が多いと思いますが、万年筆という選択肢を紹介してみようと思います。

 

記述の筆記は、実はボールペンで書かなければならないわけではありません。

受験票には「黒インクの万年筆又はボールペン」と書いてあります。

 

扱いがグレーなシャープペンシル(限りなく白に近いとは思いますが)なんかより、実はよっぽど正統派な筆記具だったりします。

 

私はぺんてるの「トラディオ・プラマン」というプラスチックのペン先のものを使っています。インクカートリッジと一緒にペン先も交換するタイプです。

 

 

2013年の2月あたりから試し始め、今年は本試験もこのトラディオ・プラマンで受験しました。

記述式の筆記用具としての万年筆の可能性について論じてみます。

 

2.万年筆のメリット

(1)必要以上の筆圧がかからず疲れない

私は筆圧が高い方なので、ボールペンで書式の問題を解いていた頃は、答練の午後試験の後などはものすごく腕が疲れていたものです。

 

万年筆はボールペンのように力を入れて書くものではないので、明らかに腕は疲れなくなりました。

 

(2)早く書ける

実際に計測しての比較はしていませんが、サラサラと書けるので体感的には早くなった気がしています。

 

3.万年筆のデメリット

(1)字が大きくなりがち

試験でも実務でも、訂正が発生した時のことを考えて、あらかじめ小さい字で余白を多く取って書くのがセオリーではあります。

万年筆で小さい字を書くのは大変なので、読める字を早く書こうと思うと、字はどうしても大きめになります。

 

でも、この小さい字を書き余白を確保するセオリー、本当に重要なのでしょうか?

 

小さい字で書くのは神経使うし、間違いに気付いて書き直すには、間違いに気付くためのチェックの時間と書き直すための時間がかかるわけです。

つまり、実践に精神力を浪費する上、活用するには時間的余裕が無ければ役に立たないセオリーです。

 

失敗した時のために、ある程度の保険は必要だと私も思うものの、回答欄外の余白は訂正した解答を書くには十分ではなかろうか、と思っています。

矢印でも引っ張れれば、訂正箇所は十分示せるでしょう。

 

そもそも、書き始める時点では登記の流れ等は自分の中で固まっていないとまずいです。

書き直すかもしれないと思いながら答案を書いている時点で、半分負けというか、問題に呑まれてしまっていると言えるのではないでしょうか。

 

「戻って来て書き直すような暇は無いし、基本的には一発勝負」という気持ちで書いていたので、私はあまり気にしていなかったデメリットです。

 

(2)行書体になりやすい

解答はきれいな楷書で書くのがベストだと私も思っています。でも万年筆で字を書くと、どうしても楷書より行書に近い字になりがちです。

 

これは明確にデメリットだと私も思います。

 

a.白紙解答には部分点をあげようがない

でも私は「一般的な日本人が読める字」であれば、減点はされないのではないかと思っています(完全に個人的な意見ですが)。

 

さらに重要なことは「時間切れで書けなかった部分の解答は0点にしかならない」ということです。

汚い字であっても解答が書けていれば、減点されるにしても点はもらえる可能性があります。

 

もしあなたが午後科目の時間不足に悩んでいるステージであれば、まずはきれいな字で解答を書くことより、解答用紙を全部書き切れるようになることを目指すべきだと思います。

 

答練等の復習においても、どうにかこうにか最後まで書けた問題と、途中で時間切れになった問題とでは、復習の効率や復習意欲に差が出ます。

 

b.汚すぎる字はすぐ訂正すれば良い

私は解答を書いていて「さすがにこれは字が汚すぎて読めないかも」と自分でも思った時には、すぐに二重線で訂正して書き直すようにしていました。

書いている最中なら、いくらでも訂正する余白があります。

 

そして、試験では訂正は何回しても減点されないので大丈夫です(実務でも、オンライン申請の登記原因証明情報等を除けば、基本的には訂正を理由として却下になったりしません)。

 

きれいな字で答案を書くことを意識するのは、午後試験全体で時間に余裕ができてきてからで良いのではないでしょうか。

 

3.編集後記

プラマンを試すことにしたきっかけは、アキヅキダイスケ(et=”_blank”>@akizukid)さんの記事でした。

「情熱大陸」田中慎弥を見たよ~筆記具の問題 – シリアルポップな日々
”使いきりで手入れ不要。だからいい。”

 

 

この記事を読むまで私は「プラマン」の存在を知りませんでした。そんなものが存在するのか、と。

 

昔、万年筆は使ったことはありました。嫌いじゃないですが、しばらく使わないとインクが出なくなってたりして、手入れが面倒そう、という印象でした。

 

プラマンは使い捨てで手入れ不要なら、試してみる価値があるかな、と。

 

記事の中でアキヅキさんも書いていらっしゃいますが、手入れ不要なのが本当に安心です。

現場でのトラブルも、リフィル1本用意してあればペン先を替えれば済みます。

 

ちなみにリフィルの購入も、Amazonからできます。

送料無料の店がいつまであるかわかりませんが、2013年9月23日時点では「ステーショナリーグッズ」というお店等で送料無料で購入ができます。

 

 

地方在住で近くに大きな文房具店が無い私のような受験生には大変有り難いことです。

 

ちなみにアキヅキさんはトラディオでなく使い捨てタイプのプラマンをご愛用のようです。

2009-11-08 – シリアルポップな日々
”使い切りタイプのプラマン”

 

細身の方が好みなら、使い捨てタイプの方がしっくりくるかもしれません。どちらも大して高いものでも無いので、両方試してみるのも良いと思います。


コメント

  1. […] [司法書士試験]記述の筆記用具:万年筆という選択肢 […]

  2. […] ちなみに、「[司法書士試験]記述の筆記用具:万年筆という選択肢」という過去記事に書いたように、万年筆で記述答案を書いています。 字が汚いですが、これくらいなら採点してもら […]

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