[司法書士試験]競争試験だから、大多数が解けない問題は解けなくても大丈夫

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島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
twitterのタイムラインを見る限りでは、今年(2014年)の司法書士試験は難しかったようですね。
信託だとか、合同会社の設立だとか。
自分が受験生だったら、誰に言われようとも「出るわけが無い」と考えたであろう分野です。

「自分は去年受かって本当に良かった」と思ったわけですが、そんなことを書くために記事を書き始めたわけではありません。
今年の記述問題のようなとびっきりの変化球を、どう捉えるか、という話を書きたいと思います。

自分が解けない問題はみんなも解けないはず、と早々に開き直れるかどうか

これは予備校の講師もよく話す内容だと思うのですが、「解けない問題が出た」と思って舞い上がったら負けパターンです。
司法書士試験は、得点の絶対値で合否が決まる試験ではなく、足切りを乗り越えた上で上から順に合格、という試験です。
どんなに点数が低くても、他の人より勝っていれば合格できるし、逆もまた然り。

ツイートがプライベートになっているので詳しく書けませんが、私の同期の一人も「記述の基準点が低くなるか、採点が甘くなるのではないか」と推測しています。私も同感です。
慌てず騒がず、「誰もが得点するであろう問題」を落とさず、難しい問題は部分点を確実に狙いに行く、冷静にそういう判断ができるかどうかが、今年の試験では問われたのではないでしょうか。

パニックにならないことは実務でも必要なスキル

司法書士の仕事は忙しい時は次から次へと新規の仕事が重なってきたりして、「さばき切れないのでは?」とパニックになりそうになることもあります。
でも、そういう時こそ冷静に優先順位を決めて、一つ一つやることが大事なのです。
人間、一度に一つのことしかできません。

限られた時間の中で自分の最大限のパフォーマンスを発揮すること、司法書士試験は実務家登用試験の一側面として、それを要求しているのではないでしょうか。
出題者は、ほとんどの受験生が動揺するような問題を出し、その動揺を乗り越えた受験生の中で競わせようとしているのかな、と思いました。

時間って魔獣みたいなものだと思う

午後試験の3時間という限られた時間。
自分に最適な時間配分を研究し、時間切れを起こさず、パニックにならずにバランス良く時間を使えるようになったら、時間を味方に付けた、と言えると思います。

必ずしも、完全に飼い慣らせなくてもいいと思うのです。
ある程度、飼い慣らせて、かみつかれない程度でもいいので、飼い慣らす努力をすることが大事だと思います。

ただ、暴れるままに任せておいたら、自分の本来の実力を発揮することも難しいのではないでしょうか。
時間の不足は、すぐに「不安」に変化して、冷静な思考を妨げます。
「普段どおりなら、XX分あれば何問解けるはずだから、まだ大丈夫」と冷静になれるか、「もうあとXX分しかない!ヤバい!」と思うか。
どちらが勝ち組に近いか、言わなくてもわかりますよね。

編集後記

択一で足切りにかかっていることが明確なら、来年の勉強を始めたら良いと思いますが、「択一はできたけど、記述がダメダメだった」というパターンなら、まだ望みはあると思います。
既に受験界から離れた者が、試験問題も見ずにtwitterのタイムラインだけから無責任な記事を書いてしまいましたが、これから合格発表まで不安な気持ちで過ごすどなたかの心の支えになれば、と思って書きました。

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司法書士試験は問題との相性という意味で、運もある程度関与する試験だと私は思っています。

なお、この記事では私の時間配分も紹介しています。
ベストな時間配分を作り上げるたたき台にでもしていただければ幸いです。

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Excelの素養がある程度無いと、使いこなすまでに時間がかかるかもしれませんが、効果は保証致します。

【2014年7月10日追記】関連記事

自分の去年の本試験後を思い出す機会があったので、本試験から合格発表までを振り返るような記事を紹介してみましょう。

[司法書士試験]最終合格を確認しました

口述試験も終えた後、最終的な合格発表時の記事です。
遅刻・欠席以外で口述試験で落ちる者は居ない、と信じていたので、それほど心配はしていませんでしたが。
ドキドキ、モヤモヤのピークはやはり筆記試験の合格発表までです。

[司法書士試験]口述試験の記録

口述試験は、予備校がくれるテキストをやれば十分だと思います。
仮にやらなくても、遅刻・欠席さえしなければ落とされることは無いと言われているので、心配することはないと思います。
心配な人は、納得できるまで対策をしたらいいと思いますが。

[司法書士試験]筆記試験に無事合格していました

筆記試験の合格を確認した時の記事です。
いくら「自分は今年受かっているはず」と思っていても、合格発表で自分の受験番号を見るまでは信じられません。

[司法書士試験]記述の筆記用具:万年筆という選択肢

合格したからこそ、合格者としての立場でこの記事の説得力もあるのかなぁ、と思ったりします。
去年受かってなかったら、この記事は「ただの変わり者受験生の独り言」だったのかなぁ、と。

[司法書士試験]商法総則・商行為、法人法分野の参考書紹介

直前期に役立った書籍の紹介記事です。
試験直後に書いた記事だからこそ、説得力があるかな。

これらの分野に苦手意識がある方はどうぞ。

[女神転生]Android版「真・女神転生」のTips

本試験後、合格発表までの間の気を紛らわせるため、小学生だったか中学生だったかの頃にやったゲームをAndroidでリプレイすることにしました。
いつか再プレイしたいと思っていたので、ちょうどよい気晴らしになりました。

[司法書士試験]択一基準点はクリアしていました

基準点が発表された時の記事。
午前択一が一番の心配だった私にとって、この発表は「合格発表(一次)」とでも表現すべきものでした。

逆に、午前択一さえクリアしていれば、記述で巻き返せているだろう、という大して根拠のない自信はあったので、ほぼ最終発表とイコールでもありました。
そうは言っても、AllAboutの松本講師の記事から近年の傾向を分析しようとしたり、いろいろ足掻いていたのがわかります。

[司法書士試験]本試験の時計管理

本試験の「時計」については一家言ある男です。
時計を合わせさせてくれようとしない近年の試験官に抗おうと、いろいろ試みました。

[司法書士試験]本試験が終わりました

この記事を書いている時点で、半ば大して根拠もなく「今年は受かったかも」と感じていることがわかります。
我ながら浮かれて書いていたな、と感じます。

択一に関しては、いつも出来不出来の判断は解いている最中にはつかないので、自己採点してみるまでわかりません。
一方、記述に関しては「よくわからない論点があって気持ちが悪い」という感覚が無く、時間内に解き切れていれば、そうそう大きな怪我はしていないことが多いです。
大きな枠ズレ等を起こす時には、どうしても迷う論点があったり、「何じゃこれ?」というひっかかりがあったりします。

時間的な余裕をもって択一も記述も解き切れ、記述で困った論点が無かった、という部分で私は去年の問題と相性が良かったのだろう、と思っています。
ちなみに私は運も実力のうち、と思っています。

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