[特別研修]簡裁訴訟代理等能力スキルアップ研修 – 中国ブロック会主催のいわゆる「認定考査の模試」に参加してきました。

講義 司法書士
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島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
昨日は広島の司法書士会館で認定考査のための研修に参加してきました。
広島会の先輩先生から、認定考査の勘所を教えていただきました。
おそらく、他の司法書士会でも単位会かブロック会かの違いはあれども、何かしら認定考査対策研修的なものがあるのだろうと思います。
この研修をテーマに、諸々書いてみます。

認定考査のテクニック

研修の中で教えていただいたテクニックを紹介します。

請求の趣旨→訴訟物の順に検討する

問題は(1)が訴訟物、(2)が請求の趣旨というパターンで出題されますが、先に請求の趣旨から考える方が構成しやすいよ、という話でした。

認否は国語の問題。落としてはいけない。

請求原因事実は、要件事実を思い出せなければ書けない部分があるかもしれません。
しかし、認否についてはちゃんと読みさえすれば書けるはず、という話。
ここで失点するともったいない。

「言い分」を読み始める前に、問題文を読むべし。「再抗弁」が問われているかくらいはチェックした上で「言い分」へ進もう。

手っ取り早く「言い分」から読みたくなりますが、「再抗弁」が問われているかどうかを確認した方が効率的。
再抗弁が問われているのであれば、どの部分が再抗弁になりそうか、探しながら言い分を読むことができます。

参考書は一冊を通して読むより、テーマ毎に横断的に複数書籍を読むのが良い

一冊の参考書を最初から最後まで読んで、読み終わったら次の参考書、というパターンの勉強法よりも、横断的に参考書を読む方が効率的。
例えば「売買」の章について、手元にあるそれぞれの参考書を読む。
「売買」が済んだら次は「金銭消費貸借」という形。

第2問、第3問で合格点の半分を確保すべし

これは認定司法書士への道(通称:蛭町本。道。)でも推奨されていた戦略。

要件事実についての第1問で少々怪我をしても大丈夫なくらいに、第2問、第3問で確実に得点できるようにしておくのが安全、という話。
第2問、第3問の配点は結構高いので、完答できれば合格に必要な点数のうちの半分を確保することができます。

受講までの注意点(中国ブロックの場合)

この項に書く情報は、中国ブロックだけの話かもしれません。
他地域の方は参考程度に読んでください。

申込み時期

司法書士登録していないメンバーには郵送で4月10日前には案内が来ていたようです。
しかし、既に司法書士登録を済ませて司法書士会会員になっている同期には来ませんでした。
司法書士登録済みの方は、同期から情報をもらえるようお願いをしておくか、オンラインの研修システムから探してみると良いと思います。
申込みは当日(5月10日)の約一週間前まで可能でした。

司法書士登録済みの場合のメリット

こちらから情報を取りにいかないと、受講すらできないという大きなデメリットはあるものの、いろいろメリットもあります。

  1. 未登録者は3000円の受講料が必要だが、会員は無料で受講できる
  2. 研修の単位が4単位稼げる
  3. オンラインの研修システムからワンクリックで申し込みができる

1. 未登録者は3000円の受講料が必要だが、会員は無料で受講できる

司法書士会会員は、会費に研修費用も織り込み済み、ということだと思います。
会費負担を考えると、当然の取扱なのかもしれません。

2. 研修の単位が4単位稼げる

会員は年間最低12単位の研修を受ける義務があります。
一気に1/3をクリアできる機会は大きいのではないでしょうか。

3. オンラインの研修システムからワンクリックで申し込みができる

登録していない場合は、FAXだかメールだかで申込みをする必要があるようです。
会員は研修システムに基本情報が登録済みですので、ワンクリックで申込み処理が完了します。
後は当日、研修会場に行くだけ。

大阪司法書士会の場合

そういえば、大阪司法書士会の研修案内も手元にあるので、それについても紹介しておきましょう。

まず、大阪司法書士会の研修案内は、特別研修の最終日に配布されました。
ここからして中国ブロックとは異なっています。
模擬考査:4月26日
解説:5月22日
申込締切:3月28日
受講料:5000円

こうして見ると、運営母体によって全然違いますね。

研修当日の注意点

六法と司法書士倫理を持参しましょう

私は事務所から借りて帰るのを忘れてしまい、過去問と「認定司法書士への道」くらいしか持たずに参加しましたが、現地で六法が必要ということが判明。
民法や民事訴訟法はスマホの「And六法」で凌ぎました。

And六法+判例

制作: Yoshihiro Saotome
価格: 無料
平均評価: 4.2(合計 960 件)

posted by: AndroidHTML v2.3

司法書士倫理の方は「認定司法書士への道」に代表的なところが載っているので、それを活用。

結果としてどうにかなったものの、六法と司法書士倫理を忘れずに持っていった方が良いでしょう。

ドレスコード

私はカジュアルな服装で参加したのですが、同期は皆スーツでした。
新人研修、特別研修と「研修はスーツで受けるもの」という考えが念頭にあるため、自然とそうなったのだと思います。
カジュアルで行こうか迷った同期もいたようですが、最後には周りにに相談して結局スーツにしたみたい。
私は迷いもせず、何も考えずにカジュアルな格好(ビジネスカジュアルですらない)で来てしまい、かなり浮いてしまいました。
同期以外の先輩方は、ビジネスカジュアルだったり、ポロシャツみたいな格好の方もいらっしゃったり、必ずしもスーツが義務ではなかった様子だったのがせめてもの救いでした。

目立ちたくなければ、この時期はまだスーツが無難です。
もしくは事前に同期と打ち合わせをして、仲間を確保しておきましょう。

同期との飲み会

考えてみたら予想できたことですが、久しぶりに会う同期もいるので、当然飲みに行きます。
私は迂闊なことに飲み会を想定していませんでした。
予め調整しておいて、ゆっくり参加できたら良かったなぁ、と思いました。
認定考査の後に、もう一度飲み会のチャンスがありますけどね。

編集後記

大変有用なテクニックを教えてもらいましたし、何より危機感を感じることができて、研修に参加して良かったと心から思います。
来年は受けなくても済むように、今年で勝負を決めたいと改めて思います。

来年は今より確実に忙しくなっているでしょうし、何より認定考査そのものが来年も再来年もある保証は無いのです。
「いつまでも あると思うな 認定考査」ということですね。

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