[PhraseExpress]私が使っているスニペットの紹介

MySnippets blog

島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
私がPhraseExpressというツールで使っているスニペットを紹介します。

この記事内でのスニペット紹介の形式

表形式にしました。
左からDescription、Autotext、Phrase contentです。

Description Autotext Phrase content
(例)
PhraseExpress
ph; {#insert IMEOFF}PhraseExpress{#insert IMEON}

Descriptionは、スニペットに付ける「スニペット名」みたいなものです。
他のスニペットから呼び出したりしないのであれば、日本語で命名しても大丈夫です。

Autotextは、そのスニペットを呼び出すために入力するキーワードです。
子音のみで構成するなど、コツがあります。

Phrase contentは、スニペットが発動した際に出力される文字列です。
実際には文字列の出力に止まらず、多くの処理を行わせることができます。

なお、実際のスニペット登録画面の並びは上からDescription、Phrase content、Autotextの順になっていて、後ろ二つの順番が入れ替わっていますので注意してください。

ScreenClip

特殊系 日本語IMEのON・OFF

Description Autotext Phrase content
IMEOFF IMEOFF {#SHIFT {#CTRL {#F3}}}
IMEON IMEON {#SHIFT {#CTRL {#F4}}}

ちょっと説明が要るものを最初に持ってきてみました。

私は日本語入力にATOKを使っていて、事前にATOKの設定でShift+Ctrl+F3を日本語OFF、Shift+Ctrl+F4を日本語ONに割り当ててあります。
PhraseExpressの方では、IMEOFF、IMEONというDescriptionでそれぞれShift+Ctrl+F3、Shift+Ctrl+F4を押すスニペットを作ります。

これを作っておくことで、PhraseExpress内での「ショートカット」的な機能を果たします。
Phrase contentに{#insert IMEOFF}や{#insert IMEON}を記述するだけで日本語のOFF・ONができるというわけ。

PhraseExpress内で日本語入力のON・OFFがなぜ必要かというと、ATOKにて日本語ONの状態ではPhraseExpressが完全動作しないからです。
そこで、文字列を出力する前にPhraseExpress内で日本語をOFFにし、文字列を出力した後に日本語をONに戻す、ということをPhraseExpressにさせます。

詳細は下記記事の「トラブルその4:発動するけど文字列が未確定状態」を参照していただければ、と思います。

[PhraseExpress]つまづきやすいポイントとその対処法 – 発動しない、余分に削除される、途中で止まる、文字化けする等 | 流れるような一日を
”PhraseExpressに日本語入力を切り替えさせよう:発動時に日本語入力をOFFにさせ、終了時にONに戻させる”

この後紹介するスニペットは、私が使っているスニペットをそのまま貼り付けるので、冒頭に{#insert IMEOFF}、最後に{#insert IMEON}がついているものが頻出します。
これらはそういう理由で付いているものですので、付けなくても動作する環境の方は、省いていただいて大丈夫です。

単語系

Description Autotext Phrase content
PhraseExpress ph; {#insert IMEOFF}PhraseExpress{#insert IMEON}
Facebook fb; {#insert IMEOFF}Facebook{#insert IMEON}
WordPress wp; {#insert IMEOFF}WordPress{#insert IMEON}

よく使う単語を、「子音2字+;」で入力できるようになっています。

親指シフト入力時、一時的にアルファベット入力

なお、親指シフトを使っている場合には、普通にキーを打つと1打鍵でひらがなが入力されてしまいますが、Shiftを押しながら最初の一文字を打つことでこの問題を回避します。
例えば、PhraseExpressなら「Ph;」という形で使う。
スニペットの設定で「Case sensitive Autotext」(大文字か小文字かを区別する)のチェックが外れていれば、アルファベットが大文字でもちゃんと発動します。
初期設定ではオフになっていると思いますが、確認するにはExpert modeで確認します。

ScreenClip

↓Expert modeの画面

ScreenClip

toggl系

Description Autotext Phrase content
自宅 jt; {#insert IMEOFF}自宅{#insert IMEON}
保育園 hn; {#insert IMEOFF}保育園{#insert IMEON}
事務所 jm; {#insert IMEOFF}事務所{#insert IMEON}
togglのログ整理 tgr; {#insert IMEOFF}togglのログ整理{#insert IMEON}
: (数字の後).. :

Togglの記録をつけるためによく使う単語の多くをPhraseExpressに登録しています。
もっともっとありますが、数を上げてもしょうがないのでこれくらい。

数字の直後の..を:に変換するスニペット – テンキーだけで時刻入力が可能に

最後の「:」は、テンキーだけで時刻を入力できるようにするためのスニペットです。
数字の直後にピリオドを2連続で入力すると、ピリオド2個がコロンになります。

私は他のほとんどのスニペットのPrefix(接頭辞。発動条件を絞ることができる)をAnyにして使っていますが、このスニペットだけはPrefixを「Numbers」(数字)に設定しています。
時刻を入力する時以外に発動しても邪魔なだけですので。

また、他のスニペットはたいてい最後に「;」を入力することで発動するよう作っています。
意図しないタイミングでスニペットが発動すると、入力の邪魔になるからです。
その一方、時刻を入力する時の「:」を入力するのに「;」をしなければならないとすると、テンキーだけで「:」を入力するという効率化が台無しになってしまう。
そこでこのスニペットでは「;」を入力しなくても暴発しないように、Prefixの方で条件を絞っているという側面もあります。
ScreenClip

仕事系・単語

Description Autotext Phrase content
取締役 tr; {#insert IMEOFF}取締役{#insert IMEON}
代表取締役 dt; {#insert IMEOFF}代表取締役{#insert IMEON}
株主 kb; {#insert IMEOFF}株主{#insert IMEON}

プライベートに限らず、仕事でよく使う単語も登録すると便利ですね、という話。
それ以上の意味はありません。

仕事系・請求書発行

Description Autotext Phrase content
被相続人 {#clipboard -paste} 様の件 hs;

{#insert IMEOFF}被相続人 {#clipboard -paste} 様の件{#insert IMEON}

抵当権者:の件 Teito;

{#insert IMEOFF}抵当権者:{#insertclipboard}の件{#insert IMEON}

根抵当権者:の件 Nete;

{#insert IMEOFF}根抵当権者:{#insertclipboard}の件{#insert IMEON}

クリップボード内容の差し込み – 前後に定型文字列を配置できる

請求書を発行する際、備考欄等にお客様の名前を差し込むことがあります。
その際、コピペするだけでなくその前後に定型句を加えたい場合があります。
手打ちでやると、入力とコピペを行ったり来たりする形になるのですが、PhraseExpressのクリップボード系マクロを使えば、少しばかり省力化することができます。
一番上のスニペットで具体例を示すと、「XXXX」という人の名前をクリップボードにコピーしてから「hs;」を入力して発動させると「被相続人 XXXX 様の件」と出力される、というわけです。

なお、こうして見てみると{#clipboard -paste}のスニペットと{#insertclipboard}のスニペットがありますが、マニュアルを見る限りどちらでも動きには違いが無さそうです。
おそらく、別々の時にスニペットを作ったのでしょう。

ブログ系

Description Autotext Phrase content
冒頭文 sknds; {#insert IMEOFF}島根の司法書士、坂根(<a href="http://twitter.com/sakane0958" target="_blank">@sakane0958</a>)です。{#insert IMEON}
<a href="http:/twitterアカウント twc; {#insert IMEOFF}<a href="http://twitter.com/{#insertclipboard}" target="_blank">@{#insertclipboard}</a>{#insert IMEON}
<br/> br; {#insert IMEOFF}<br/>{#insert IMEON}
<p>#cursor</p> pr; {#insert IMEOFF}<p>{#cursor}</p>{#insert IMEON}
<h3>#cursor</h3> h3; {#insert IMEOFF}<h3>{#cursor}</h3>{#insert IMEON}

私にとって一番PhraseExpressがありがたいのは、ブログを書く場面かもしれません。

twitterのアカウントリンク生成

上から2番目の「<a href="http:/twitterアカウント」は、ちょっと使い方に説明が必要です。
Twitterのアカウント部分(私のアカウントであればsakane0958)をコピーしてから発動させると、Twitterアカウントリンクが出来上がります。

カーソル位置の指定

最後の2つには、初出のマクロとして{#cursor}が出てきましたが、スニペット発動後のカーソル位置を指定するマクロです。
「<p>#cursor</p>」であれば、実行すると「<p></p>」が出力され、カーソルが<p>と</p>の間に置かれる、というわけです。

フォーマット系

Description Autotext Phrase content
evernoteLink evln;

{#insert IMEOFF}<a href="{#clipboard -paste}"> Evernoteリンク{#cursor} </a>{#insert IMEON}

4行日記 4gn;

{#insert IMEOFF}その日に成し遂げたタスク・良かったこと
ネガティブな出来事
やろうと思っていたが先延ばしにしたタスク
良い一日だったと思えるか{#insert IMEON}

失敗フォーマット flf;

{#insert IMEOFF}事象
経過
原因
対処
総括
知識化{#insert IMEON}

Evernoteリンクにタイトルを付けて貼付 -  ノートリンクの視認性アップ

「evernoteLink」は、Evernoteのノートリンクをコピーしてから実行すると、「Evernoteリンク」という文字列にノートリンクが付いたものができます。
私はToodledoのメモ欄等で使っています。
この「Evernoteリンク」という文字列をノートタイトル等に書き替えれば、視認性が良くなります。
そのために「Evernoteリンク」の直後にカーソルが来るようになっているので、すぐ削除・変更することができます。

ほとんどの場合はタスクに貼り付けるノートリンクは1つなので、単純にEvernoteからコピーしてきたノートリンクを貼って済ませており、実際にはそれほどは使っていませんが。

4行日記テンプレート

「4行日記」も使わなくなって久しいですが、参考までに。
ATOKやMS-IMEの単語登録では複数行の出力を得ることができませんが、PhraseExpressなら可能です。

失敗記録ノートのテンプレート

失敗フォーマットは、繰り返したくない失敗をしたとき、その考察を残すためのテンプレートです。
私はEvernoteに失敗ノートを残すようにしています。
ちなみにflfは「Failure Format」の意です。

テンプレートそのものはこの本で紹介されているものです。

編集後記

書くつもりになってから、実際に公開するまでかなりの期間が空いてしまいました。
これは一つにはキーボード入力の方式をローマ字入力から親指シフトに切り替えたことがあります。
私にとって「全ての文字入力は、親指シフトの練習にもなっている」という時期がまだまだ続いているためです。
PhraseExpressでキーボード入力を省力化することと、親指シフトの習熟が天秤にかかっているのです。
単語系の短いものは、上記のような理由で使わないようにしている面があるのですが、PhraseExpressでなければできないようなブログ系、フォーマット系は今でも積極的に使っています。

また、PhraseExpressのスニペットの多くはローマ字入力の時の綴りをベースに組み立てているので、それを親指シフトでの入力の途中に入れ込むと、一瞬混乱します。
それをどうするのか、親指シフトでの入力がある程度習熟してきたら、おいおい考えていきたいです。

関連記事

[PhraseExpress]つまづきやすいポイントとその対処法 – 発動しない、余分に削除される、途中で止まる、文字化けする等 | 流れるような一日を

こんなトラブルの対処法を紹介しています。

  • トラブルその1:思った条件で発動しない
  • トラブルその2:手前の文字まで削除される
  • トラブルその3:ガチャる
  • トラブルその4:発動するけど文字列が未確定状態
  • トラブルその5:文字化けする

多くのトラブルは、この中の項目を確認していけば対応できるのではないかと思います。
とはいえ、私自身もPhraseExpressについてまだまだよくわからない部分がたくさんありますが。

[PhraseExpress]複数のPE記事を書いているブロガーさんとその記事の紹介 | 流れるような一日を

PhraseExpressの日本語情報というのは十分な量あるとはいえず、Webで情報を集めるのも一苦労です。
私の旧ブログを含め、7つのサイトを紹介しています。

親指シフト始めました。 | 流れるような一日を

今回のスニペット紹介記事が日の目を見るのが遅くなった原因の一つ、親指シフトについての記事です。
2015年5月5日時点で、親指シフト入力は続けています。
親指シフトもPhraseExpressも活かす日本語入力を今後も究めていきたいです。

[toggl]効率的な使い方を究める – 補完入力から同期エラーの避け方まで | 流れるような一日を

この関連記事の中の「PhraseExpressを使って省力化」という項で、PhraseExpressのスニペットを紹介しています。
今回紹介したスニペットと重複するものもあります。

[失敗学]繰り返したくない失敗をテンプレートで分析、対策を考える – 流れるような一日を

失敗フォーマットで紹介したテンプレートについて書いた記事です。
しょっちゅう失敗ノートを書いているわけではありませんが、2015年5月5日現在で85ノートありました。
失敗ノートには、失敗にきちんと向き合い、対策を検討することで、クヨクヨと失敗を引きずらなくなるというポジティブな効果があります。
気持ちの切り替えという面ではそれなりに即効性のある手法であり、気持ちの切り替えが苦手な人にもオススメです。

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