[タスク管理]タスク管理に溺れない – 何のためにタスク管理するのか

ToodledoPrivate タスク管理

ToodledoPrivate

島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。
私はGTDからタスク管理を始めて2年ほどになりますが、タスク管理の目的を見失わないように気をつけています。

タスク管理そのものが目的にならないように

元々の目的は「ストレスフリー」だったはず

私はタスク管理に時間を取られ過ぎたり、タスク管理がうまく回らないことにに多大なストレスを感じる状態はよろしくないと思っています(私の場合「タスク管理が趣味」とも言えるので、タスク管理にかけられる手間の許容範囲は、人より広いかもしれませんが)。

そもそものタスク管理の目的は、それまで頭で覚えておかなければならなかったことを、必要な時に取り出せるようにして、頭をすっきりさせることだと思います。
でも、タスク管理にのめり込むうちに、複雑で手間のかかる運用になることもよくあります。
それは本当にそうしなければならないのか、たまに懐疑的な目で見直す必要があります。

ルーチンの見直し

私の場合は、忙しくなった時にルーチンの省略をすることがあります。
その時に「これは今はやらなくて良い」という判断を直感でするのですが、忙しい時にやらなくて良いことは、忙しくない時にもやらなくて良い手順であることが多いように思います。

また、長期出張に行く際・戻って来た際のように仕事の連続性が分断されるようなタイミングでも、見直しが効果的なことがありました。

どちらにも共通しているのは「継続していた習慣が途絶えた」タイミングだということです。
それを復帰させる際に、「本当に戻す必要があるのかどうか」を自問することで、ルーチンがスマートになることがあります。

私はレビューを放棄しています

私の場合、何度も週次レビューに代表される「レビュー」に挑戦して挫折した経験があり、レビューがうまく回らないことがストレスになるため、ある時点でレビューを放棄することに決めました。

最後に挑戦したときは、4行日記を日々つけることにして、週次レビューではそれを振り返れば週次レビューができるような仕組みに辿り着きました。
ちなみにその時の4行日記の項目はこういうものでした。

  1. その日に成し遂げたタスク・良かったこと
  2. ネガティブな出来事
  3. やろうと思っていたが先延ばしにしたタスク
  4. 良い一日だったと思えるか

やってみて、しばらくは続きました。
やってみて良かったのは間違いない。
しかし、長くは続かなかったのですね。

やっていた頃の感想として、一日一日にいろいろあったな、と思えるようになりました。濃密な一日を過ごしたんだな、と。
そして一週間を振り返ると、無為に過ごしたように思えても、いろいろ前に進んでいる。

ただ、それにかける手間と満足感とのバランスにおいて、私の場合は手間の方が大きかったのかな、と思います。
このあたりは、嗜好の問題ではないかと思っていますが、もしかするとレビューの技術の問題なのかもしれません。
少ない手間で記録を残せて、少ない記録から満足感が得られるようになれば、回るようになるのかもしれません。

ともかく、現時点では私のレビューはなかなか回りませんし、それに罪悪感を抱くよりは、すっきり放棄してしまうことにしています。
タスク管理は十人十色で良いと思うので、適当タスク管理を楽しんでいます。

タスク管理に時間をかけるより、その時間を勉強に回した方が良い時期もある

私の場合、ここ数年は司法書士試験という難易度の高い資格に挑んでいたため、「注ぎ込めるだけの時間を勉強に投入すべき」状況にありました。
こういう状況においては、タスク管理に割く時間は最低限にして、できるだけ勉強に時間を割くのが最も効率の良い時間投資の形になります。

もちろん、手当たり次第に勉強して方針が間違っていた場合にはゴールに到達できませんので、分析の時間、方針の検討の時間等々、最低限の管理的な時間は必要です。
問題はそのバランス。

バランスを考える上で、タスク管理の考え方を知っていたことはメリットになっていたと思います。
例えば、勉強している最中に「そうだ、苦手分野Xの手当をしなきゃ」と思い当たった際、その気付きをどうするのか?
当初の計画をそこで止めて、苦手分野対策にシフトするのか、そのまま当初の計画通りの分野を進めるのか(その場合、苦手分野を放置していたことに模試や本番で「しまった」と気付いたりするわけですが)。

タスク管理で考えると、勉強中は「実行」の最中、苦手分野の気付きは「収集」の一環と捉えられると思います。
収集、実行の各ステップはごちゃまぜに行わず、別々のタイミングでまとめて実行した方が効率が良いので、「苦手分野Xの手当をする」とメモしておいて元々の勉強を続ける、という方策を取ることができます。
メモは勉強が一段落した後でタスク管理ツールに取り込み、忘れずに管理することができます。

さて、勉強時間の話を書いていて、「そういえばレビューとは認識していなかったけれども、勉強時間は日々意識していたな」と思い当たりました。
受験生にとっては、「勉強時間」こそが容易に把握でき、すぐにレビューできる便利な指標であると思います。
これについては少し長くなるので、別記事で取り上げたいと思います。

タスク管理は人生をよりよく生きるための一つの手段だと思う

先ほど私のレビューの挫折について触れましたが、タスク管理の効用の一つとして、習慣を組み立て、振り返りをし、現状を改善していことで、人生が少しずつ良くなっていく、という効用があると思います。
人生が平衡状態に達したように感じられ、「このまま同じような生活が今後も続くのかな」と思えるような時期においては、少しずつ現状を改善するためにGTDに代表されるタスク管理は役に立つと思います。

でも、タスク管理を最低限にして目の前のことにがむしゃらに取り組むべき時期もあると思います(受験生時代の私のように)。
タスク管理の魅力を知った今、私はタスク管理を全くしない状況には戻らないと思いますが、生活におけるそのバランスについては、人生の間で変動するであろうと思います。

総括すると、私にとってタスク管理は「てこ」や「潤滑油」のようなものであり(趣味でもありますが)、タスク管理によって節約できた脳内リソースを活かして何を成し遂げるのか、それが大事だと思っています。
それは勉強時間の確保だったり、仕事への集中力だったり、家族への余裕を持った対応だったり、円満な人間関係だったりするのであろうと思います。

編集後記

簡単に思いを述べる記事にするつもりで書き始めましたが、意外に長くなりました。

関連記事

[TaskChute]広島TaskChute友の会に参加してきました。

この記事を書こうと思ったきっかけの一つです。
私を含め「タスク管理」というマイナーな分野に興味を持つ方々と、物理的に会って話をすることで、多くの刺激を受けます。

[司法書士]司法書士業務とタスク管理の親和性

司法書士同期の皆様にもタスク管理の考え方をオススメしたい。
特に、複数の事件を受任するようになり、一度に複数のやるべきことを抱え、混乱や焦りを頻繁に感じるようになってきたら「坂根がタスク管理とか言っていたな」と思い出して欲しいです。

[司法書士試験]自炊のススメ – 本棚を丸ごと持って自習室へ行こう

「自炊した参考書を全てEvernoteに突っ込み、ノートリンクを張り巡らせて、自分専用の便利な自炊図書館を作ろう」と当初計画していた、というエピソードを載せています。

結局、それを作り上げる時間で勉強した方が良い、という結論に思い至り、もっと簡略化した形で運用しました。
本当にやるべきことは何なのか、本質を見誤ってはいけないと思います。

私にとって「佐々木正悟」という人はどういう人か

意外なほど知られていない夢を叶えるための手引き書『アイデアの99%』 | シゴタノ!
”じゃあ性根が腐ったままでも、性根が腐った自分でも、できる方法を見つけるべきなんじゃないのか? 「誰にでもできる」というのは、そうでなければありがちなキャッチコピーに過ぎないでしょう。”

貼り付けた引用記事は、シゴタノ!の佐々木正悟さんの昨日の記事です。
文章の引用は編集後記から引用したのですが、私は佐々木正悟さんのこういうところが好きなのです。

佐々木正悟さんは「面倒臭がり」を自認し、その面倒臭がりな自分でもうまく回る方法を考えます。
私も自分のことを「面倒臭がり」だと思っています。
面倒臭がりでも実現できる方法は、面倒臭がりを自認しない人にとっても有益なはずです。

[読書]スマホ時代のタスク管理「超」入門

タスク管理の初心者が最初に読む本として、GTD本も良いのですが、私が読んだ中ではこの「スマホ時代のタスク管理「超」入門」が一番オススメだと思います。

[資格勉強]湧き上がってくる勉強以外のアイデア

勉強中に良いアイデアを思いつくことがあります。
集中していない証拠かもしれませんが、そういう時もあります。
とりあえず、後で読み返すところにそのアイデアを書き留めておけば、そのことが必要以上に頭の中をグルグルすることはなくなります。

コメント

  1. […] 島根の司法書士、坂根(@sakane0958)です。 予告どおり、勉強時間の把握について書きたいと思います。 […]

タイトルとURLをコピーしました